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2013/04/18 21:31
砂の話
火曜日の日記で「盛岡競馬場のダートコースの砂が入れ換えられた」ということを小ネタの1つとして書いたが、今回はこのことをもう少し詳しく書く。ならびにJRAの各競馬場や、他の地方競馬場に関しても書くつもりである。
盛岡競馬場で今回入れ換えられた砂は山砂であるが、実は山砂を使用している競馬場は盛岡と水沢だけで、他の競馬場では笠松、名古屋、金沢が川砂、他は海砂を使用している。
ちなみに海砂は青森県六ヶ所村で採掘されたものだそうだ。
通常、ダートコースは4層に分けられて作られているが、私たちが普段「砂の厚さ」として認識しているのは、1番上のクッション層(馬の脚にかかる負担を軽減するために敷かれる砂)と呼ばれる部分の厚さである。
盛岡のクッション層の厚さは11.5センチであるが、これは全国の競馬場と比較するとかなり厚い部類にはいる。
全国の競馬場のクッション層の厚さは以下の通りである。
7センチ 大井
8センチ 浦和
9センチ JRA各競馬場、船橋、名古屋、金沢、笠松
10センチ 園田、佐賀、門別
11.5センチ 盛岡、水沢
15センチ 高知
意外なことに、深いと言われる大井の砂が全国で1番浅い。1番深い高知の半分以下である。
一般論として、砂の深いコースはパワーがいる分だけ時計がかかり、先行馬が有利であり、浅いコースは時計が速く、差しが決まりやすい。
(コース形態やコンディション等の関係で若干の違いはあるが)
どの競馬場にもいえることは、内ラチ沿いは若干クッションが厚くなっている。水捌けを良くするためである。
(一時期の水沢は逆だったが)
ダートコースは雨の時は砂が締まって脚抜きが良くなるために時計が速くなると言われている。
たしかにそうである。ただし、砂の状態によってはこの限りではなくなる場合があるのだ。
長期間砂を入れ換えてないコースは、砂が細かく砕かれることで排水性が悪くなり、雨が降ることによって水が浮きやすくなってしまったり、砂が流されてしまったりするのである。そうなるとコースに凹凸が生じるために、走りやすい箇所とそうでない箇所が出てくる。そうなるとコース取りの差が如実にレースに影響を及ぼすこととなる。
地方競馬では騎手の力量がレース結果に直結しやすいのは、コース取りの巧稚によるところがかなり大きい。巧い騎手ほどコース状態を熟知しているから(*_*)
特に雨が降った時などはコース状態が変わりやすくなるから、雨の時は馬の持ち時計と共に、騎手にも大きな注意をはらって馬券検討をするべきである、と私は主張したい。
「砂」のことを考えてから馬券検討をするのも一つの手である。