再会(前編)

先週、大学時代からの友人がふいに訪ねてきた。
ハマダ(仮名)というその友人は、私が大学時代に所属していた放送系サークルで知り合い、お互いが度を越えたプロレスマニアだったことから仲良くなり、大学を出てからも年に何回か会ってプロレスを語りあう仲である。(ハマダは東京在住である)

私が30歳の時に実家へ戻ってからは会ってはいなかったが、先週の水曜日にいきなり電話してきて、「ヤボ用で明日そっちに行くから会わないか？」と言ってきたので、翌日、私は仕事を早めに切り上げて、駅までハマダを迎えに行った。

新幹線の改札口の近くにハマダがいた。
私 「おー！ハマダ！久し振りだな(^-^)」
ハマダ 「......久し振り」

ハマダは喜怒哀楽をほとんど表さない男である。

私「相変わらずだなぁ」
ハマダ 「ばいありーも変わってない」

ハマダの口調には抑揚というものがない。だから日常会話はすべて「棒読み」である。

私 「とりあえず荷物を置かなきゃな、ホテルはどこを取ったんだ？」
ハマダ 「.....取れなかった。ばいありーん家泊めて」

......( -_・)?

用事があって来たはずなのにホテルを取ってない....？
多少の疑問が残ったが、「最初からウチに泊まるつもりでわざとホテルを取らなかったな」と思い、ハマダを自宅に招き入れることにした。

私はハマダを連れて自宅へ戻り、彼を私の母に紹介したあと、近所のコンビニへ行って酒とつまみを買い、自宅で彼と飲むことにした。
15年振りの再会を祝して.....

後編へ続く。