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2013/06/09 17:29
栗毛馬の話3( サッカーボーイ)
今日行われたエプソムCでの私の本命はクラレント、マーメイドSの本命はマルセリーナであった。
でも、そんなことはどうでもいい。馬券買ってないから...(T-T)
気を取り直して栗毛馬の話第3弾を書く。
今回は1988年マイルCSの勝ち馬で、同年のJRA最優秀短距離馬にも選ばれた「弾丸シュート」ことサッカーボーイである。(ちなみにステイゴールドの母、ゴールデンサッシュはこの馬の全妹である)
この馬は気性が激しいことで知られるディクタスの産駒である。当然といえば当然だが、この馬も非常に気性が激しかった。
後肢だけで立ち上がるクセがあったり、牧場の高い柵を飛び越えて逃走したり...88年の有馬記念ではゲート内で大暴れして鼻血は出すは奥歯を何本も折るは....自分のやりたいようにしかやらない「問題児」であった。
ただ、競走馬としての能力は折り紙つきで、特に後肢の力の強さはケタ外れであった。
87年の阪神3歳Sを圧勝した時は、吉田照哉氏が凱旋門賞に挑戦するプランがあることを表明したほどだった。春のクラシックの成績次第で、という条件もつけていたが。
その春のクラシックだが、サッカーボーイにとっては悪夢としかいえないほどの散々な結果となってしまった。
ケチのつきはじめは厩舎スタッフの初歩的なミスからである。
88年の弥生賞のあと、サッカーボーイは運動中に石を踏んでしまい、蹄を割ってしまった。悪いことに割れた蹄から細菌が入り、飛節炎になってしまったのである。
厩舎スタッフがサッカーボーイの歩く所にもっと注意を払っていたら防げたことである。
悪いことはまだまだ続く(-_-;)
飛節炎のために皐月賞を回避した陣営は、ダービーだけはなんとしても出走させたいと、サッカーボーイに抗生物質を大量に投与して、飛節炎の治療にあたった。その結果、飛節炎は回復したが、大量投与の影響でサッカーボーイの体調は日増しに悪くなっていった。
薬によって悪くなった体調が短期間で回復する訳がなく、サッカーボーイはNHK杯4着、ダービー15着と見る影もなく惨敗した。
かつては「テンポイントの再来」と呼ばれた尾花栗毛の良血馬は「ただの早熟馬」のそしりを受けるほどに堕ちてしまった。
しかし「ただの早熟馬」というのは間違いであった。
厩舎スタッフの懸命な努力のおかげで体調が回復したサッカーボーイは、中日スポーツ杯4歳Sで皐月賞馬ヤエノムテキに勝ち、メリーナイス、シリウスシンボリ、マックスビューティが参戦して超豪華メンバーとなった函館記念では、当時の芝2000mの日本レコードを大幅に更新するタイムで圧勝した。
サッカーボーイが勝つ時は大抵、後続をぶっちぎって勝つのだが、特に函館記念は圧巻であった。
G1馬3頭を含む強力なメンバー、12秒台のラップタイムが最初の1Fのみという速い流れ、1000m通過が57秒7というハイペースでありながら3角過ぎから捲って4角ではもう先頭に並びかけるという強引過ぎるレース運び、普通の3歳馬ならまず惨敗するのだが、サッカーボーイは逆に直線に入ってからは後続を突き放す一方、2着メリーナイスに5馬身差をつける大圧勝であった。
マイルCSも大圧勝だったが、インパクトという点では函館記念のほうが強烈である。
残念ながら当サイトの映像コースでは視聴できないが、YouTubeでは視聴が可能である。
機会があったら是非とも見ていただきたい(^-^)
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すみれさんがいいね!と言っています。
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ばいありーたあくさん
ロシアンブルーさん>こんばんは(^-^)コメありがとうございます。
函館記念は強烈でしたね〜( ̄▽ ̄;)
YouTubeで今見てもスゴイ。
はっきり言ってレース運びは無茶苦茶なんですが、あれで2着を5馬身ちぎって勝つ、しかも2着は前年のダービー馬....
インパクトという点では、ヒシアマゾンのクリスタルCに匹敵すると思います。
ものすごく気性が激しいそうですから、勝つ時と負ける時の落差が激しかったのも仕方のないことなのでしょうね。 -
ロシアンブルーさん
函館のレコードはかなり長い間やぶられなかったですね。
勝つときの無敵さと負けるときのアッサリは
グラスワンダーに受け継がれたのか?
イクノディクタスはどうなったのかな?
ベッラレイアには貴重な繁殖牝馬ですね。