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2013/11/19 19:48
岩手の皇帝(トーホウエンペラーについて)
毎週火曜の岩手ネタ、今回は岩手の「四天王」の1頭でもあるトーホウエンペラーのことを書きたいと思います。
この馬は今まで書いてきたトウケイニセイ、メイセイオペラ、スイフトセイダイとは少々毛色が違うんです。
JRAから転入馬であること(未出走のまま岩手に来たので岩手デビューには変わりありませんが)、大種牡馬ブライアンズタイムの産駒であること(前記3頭の父親はマイナ一種牡馬でした)、馬主が岩手在住ではないことなどから、岩手所属の馬でありながら「岩手っぽくない」感じのする馬だったのです。
はっきり言ってしまうと「外様」だったのです。
だから前記の3頭ほどの人気はありませんでした。
南部杯(2002年)を勝った時は大いに地元では盛り上がりましたが、それは2着が岩手所属のバンケーティングだったからで「G1格付けされてから初めての岩手ワンツー」として盛り上がったのです。
もちろん、実績はずば抜けています。
2001年には「岩手のホースマンの悲願」だった東京大賞典制覇を成し遂げています。
生涯獲得賞金は約3億1千万円、これはメイセイオペラ(4億9千万円)に次ぐ岩手歴代2位の記録です。
惜しむらくは中央のG1で全く歯が立たなかったことと2002年のJBC(盛岡開催)を「左回りコースが苦手」という理由で回避してしまったことです。この年は東京競馬場が改修工事のため、ジャパンCダートは中山競馬場で行われました。トーホウエンペラーはそちらに出走したのです。
岩手所属馬でありながら岩手のファンの心を掴めなかった馬、それがトーホウエンペラーです。
ただし、馬にはなんの罪もありません。
非難されるべきは「中央から来た」トーホウエンペラーを「岩手の馬」として受け入れることができなかった我々岩手競馬ファンの心の狭さであると思います。(かく言う私もそうでした)
都会から来た人をすぐには受け入れられないのが田舎者の悪いクセです。
トーホウエンペラーが岩手競馬の「皇帝」であったということはれっきとした事実であり、このことは岩手競馬が続く限り不変のものなのです。
私を含む岩手競馬ファンは、このことをはっきりと認識するべきであると思います。