2908件のひとこと日記があります。
2014/03/11 21:42
岩手の星
3年前の今日、東日本大震災が起こりました。
それからちょうど7ヶ月後の2011年10月11日、一頭の馬が天に召されました。
「岩手の星」ロックハンドスターです
2010年に岩手3冠を達成、暮れの大一番の桐花賞も制して文句なしに2010年度の岩手競馬の年度代表馬に選ばれました。
当時は「メイセイオペラの再来か?」と言う声も挙がるほどの強さを見せ、彼を特集したテレビ番組も放映されるほどでした。
しかし、放牧先で震災にあってから、彼のすべてが狂ってしまいました。
震災の強いショックから彼は心身のバランスを崩し、日に日に弱っていきました。
2011年のみちのく大賞典に姿を表したロックハンドスターはまるで元気がなく、パドックをとぼとぼと歩いていました。俗にいう「ガレた」状態であることは誰の目にも明らかでした。
彼は復帰してから岩手で3連敗、使うたびに馬体が減っていきました。彼が走れる状態ではないことはもう周知の事実と化していました。
それでも彼は走らなければならなかったのです。
その年の南部杯は東京競馬場で行なわれました。
瀕死の状態であった岩手競馬を救うべくJRAと日本中の競馬ファンが手を差しのべたのです。
昨年度の岩手の年度代表馬であるロックハンドスターは「岩手を代表する馬」として府中へ赴かなければならなかったのです。それが支援してくれたJRAおよび全ての競馬ファンに対する礼儀でした。
出走を決断した陣営は、まさに苦渋の思いでロックハンドスターを府中へと向かう馬運車に乗せたのです。その決断を責めるわけにはいきません。
ロックハンドスターの主戦騎手、菅原勲は騎手会会長としての立場から岩手に残らなければなりませんでした。同日に盛岡競馬場で「絆カップ」が開催されるからです。
菅原勲(現調教師)の心中はいかほどであったでしょうか....
おまけに府中のダート1600mは芝スタート、150mほどの地点に芝の切れ目があります。
ロックハンドスターは芝の切れ目をかなり気にしていたそうです。
そして、最悪の事態が起こってしまいました。
ロックハンドスターの事故があった直後、ギャンブル好きで有名なフリーアナウンサーが「岩手の星がスターダスト(星くず)になった」と発言して競馬ファンの非難を浴びましたが、ロックハンドスターのことを知らない人にとっては、彼は「岩手の馬だから出走できた」だけの馬でしかないのかもしれません。買い目に入れないのなら尚更でしょう。
でも、私たち岩手競馬ファンにとって、ロックハンドスターはそんなちっぽけな存在ではありません。
彼は岩手、そして被災地の思いを背負って走ったのです。彼は府中のゴール板を駆け抜けることはできませんでしたが、みんなが彼に託した思いは日本中の競馬ファンに届いたと思います。
ロックハンドスターはいなくなったのではありません。天上から見てくれています。
そして、ロックハンドスターは私たち岩手競馬を愛する者すべての心の内にいます。
彼は星くずではない、天馬なのです(^_^)
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とうけいにせいさん
岩手星さん>岩手競馬はあの時を境に復活への道のりを着実に歩んでいます。
ロックが災いをすべて引き受けて天に召されていったんですよ。
彼は永遠に「岩手の星」です(^^) -
岩手星さん
おばんです。
とうけいさんのおっしゃる通りであります。
東京競馬場で流れた南部杯のファンファーレ。あれで「涙」
レース後「涙」
メイセイオペラが勝った南部杯よりも一番印象に残っているレースです。「がんばろう東北、がんばれ!岩手競馬!」 -
とうけいにせいさん
REOさん>おはようございます(^^)コメありがとうございます。
ロックを失ったことは岩手競馬にとっては最悪のことでした。
しかし、ロックの死を乗り越えたから今まで岩手競馬は存続できたのです。
時が戻ればいいのに...私もそう思います。
でも、私たちは前に進まなければならない。
前に進むためにも、ロックの死をムダにしてはならない。
心からそう思います。 -
REOさん
とうけいにせいさん、おはようございます。
あの日は府中に南部杯を見に行きました。買いたかったロックハンドスターのボールペンは売り切れていました。全てはタラレバになってしまいますが、南部杯を府中で開催しなければ…多大な責任を背負わなければならなかったロックハンドスターを思うたび、時計を戻したいと思いました。
岩手が大変な時に、勇気をくれた名馬ロックハンドスター。
私たちは日本の誇りとしてロックハンドスターを忘れる事はありません。 -
とうけいにせいさん
みゆパパさん>こんばんは(^_^)コメありがとうございます。
ロックハンドスターは私たち岩手競馬ファンにとっては忘れようとしても忘れられない馬です。
ボロボロになっても岩手の看板を背負って走らなければならなかった。
みんな彼を応援してたけど、彼を救うことはできなかった。逆に私たちが彼に救われたのです。
ロックハンドスターは永遠に岩手の星ですよ。
みんなそう思ってます(^^) -
とうけいにせいさん
msz-006さん>こんばんは(^_^)「いいね!」ありがとうございます。
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とうけいにせいさん
いわぽんさん>こんばんは(^_^)コメありがとうございます。
俊吏にとっても残酷な結末になってしまいました(-_-;)
それまでは若手のホープとして活躍していた俊吏があの日以来、精彩を欠いたままです。
もしかしたら、あの日以来俊吏の中では時間が止まったままなのかもしれません。
彼の復活を願っています。
やまざき拓味さんのマンガは私も読みました。
不覚にもこみ上げました(TT) -
みゆパパさん
恥ずかしながら中央競馬しか知っていない私はトランセンドが勝ったレースとしか思っていませんでした。。。
でも、そうじゃないんですね。正直、名前も全く知らなかった馬が急にこんなに思い入れ深い馬になったのも初めてです。
速いから、とかではないんですよね。岩手競馬の為にボロボロでも走り続けた。これこそ本当の強さなんだと今なら思えます。
多分、この日記を目にしなければロックのことを知らずに終わっていたと思います。ありがとうございました。
ちなみに個人的にも徳さんはあまり好きではありませんが、これで私は嫌いなレベルになりました。 -
いわぽんさん
こんばんは。あの日は俊吏騎手でしたね。初めて乗って、あんなことになってしまうとは…。
ロックハンドスターのことは、やまさき拓未さんの漫画でも取り上げられていますね。何年経っても忘れられないです。 -
msz-006さんがいいね!と言っています。