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2014/08/20 21:22
ターフに咲く花〜名牝伝説〜 Vol.9
ゼニヤッタ (写真上)
2004年4月1日生まれ
父 ストリートクライ
母 Vertigineux (母の父 Kris S)
20戦19勝 (GI13勝)
主な勝ち鞍 ブリーダーズCクラシック(2009)、ブリーダーズCレディーズクラシック(2008)
レイチェルアレクサンドラ(写真下)
2006年1月29日生まれ
父 メダリアドーロ
母 Lotta Kim (母の父 Roar)
※母の父の父 フォーティナイナー
19戦13勝 (GI5勝)
主な勝ち鞍 ケンタッキーオークス、プリークネスS(2009)
☆「ターフに咲く花」の第9回目、今回は2008~2010年のアメリカ競馬界に燦然と輝いた2頭の名牝、ゼニヤッタとレイチェルアレクサンドラを取り上げます(^^)
日本や海外を問わず、競馬界には「同じ時代に生まれたのにも関わらず対戦することのなかった2頭の名馬」がいた時期というものがあります。
例えば「ナリタブライアンVSビワハヤヒデ」の兄弟対決、「タイキシャトルVSインディカヴ」の世界最強マイラー決定戦、「フランケルVSブラックキャヴィア」の最速王決定戦など、熱望されながらも周りの人間たちの思惑やアクシデントなどで対決することなく引退していった2頭の名馬、ファンはそれぞれの頭の中でしか名馬たちを対戦させることができませんでした。
ゼニヤッタとレイチェルアレクサンドラも同じ時代に生まれ、輝かしい実績を残しながらも対戦することなく競馬場から去っていったのです。
2009年、アメリカでは2頭の名牝が競馬界を席巻していました。
史上初めてブリーダーズCクラシックを制した牝馬ゼニヤッタ、ケンタッキーオークスを20馬身差で圧勝し、牝馬では史上2頭目のプリークネスS制覇を成し遂げ、牡馬や古馬相手のレースにも勝ったレイチェルアレクサンドラ、アメリカ中が両馬の活躍に酔いしれました。
ゼニヤッタはAP通信が選ぶ「最も活躍した女性アスリートベスト100」で第2位(1位はセリーナ・ウィリアムズ)に選ばれ、レイチェルアレクサンドラは「Vouge」で特集が組まれました。
両馬は2010年に対決するはずでした。
オークローンパーク競馬場(アーカンソー州)で行なわれる「アップルブロッサムハンデ」が招待レースになり、賞金額を10倍にし、さらには調整の遅れていたレイチェルアレクサンドラのために日程を1週間遅らせて、両馬の対決の舞台が整えられました。
しかし、レイチェルアレクサンドラ陣営が「前哨戦で負けた」ことを理由に出走を回避、ドリームマッチは実現しませんでした。
もしも対決が実現していたらどっちが勝ったか?
これは専門家の間でも意見が分かれています。
ゼニヤッタは追い込み馬。
レイチェルアレクサンドラは逃げ馬。
ディープインパクト並みの跳びの大きさで次元の違う末脚を繰り出すゼニヤッタ。
ハイペースで逃げなからもバテない心肺機能を持ち、後続馬をチギるレイチェルアレクサンドラ。
日本馬に例えるなら「ダイワスカーレットVSブエナビスタ」というところでしょうか?
「1800mまでならレイチェルアレクサンドラ、2000mならゼニヤッタ」というのが有力な見方らしいですが、そんなことはもうどうだっていいでしょう(笑)
どちらも一時代を築いた名牝であることに変わりはないのですから(^^)