2908件のひとこと日記があります。
2014/10/19 21:10
エルコンドルパサーの話(その9)
欧州の平地競馬がシーズンオフに入った1998年冬(欧州では春と秋が平地で冬が障害戦のシーズンとなります)、渡邊隆オーナー、二ノ宮敬宇調教師を中心とする「チーム・エルコンドルパサー」が正式に発足、欧州遠征に向けての本格的な準備が始まりました。
二ノ宮師をチームリーダーとする総勢26名、すべて日本人のメンバーで組織されており、レーシングマネージャーの多田信尊氏や装蹄師、獣医師、現地でのマネージメントのサポートを行う旅行代理店のスタッフ等、多種多様な人材が集められました。
チームの最終目標は凱旋門賞、翌年春に現地に飛んだらもうエルコンドルパサーが日本へ戻ることはありません。受け入れ先の選定や水、飼葉の手配など、準備は綿密に進められました。
日本馬初の凱旋門賞制覇を目指すチーム・エルコンドルパサーのメンバーの胸中には、馬以外の理由で士気を高める要因がありました。
JRAは1999年から海外遠征に際して支給する助成金の制度を見直し、原則として60日以上の長期遠征をする馬には助成金を支給しないこととしました。
従って、エルコンドルパサーの欧州遠征に対してJRAからの助成は行なわれませんでした。
必要経費はすべて渡邊オーナーが負担するということです。この遠征を損得勘定で見たら間違いなく大損、数億円の赤字は覚悟しなければならない無謀な挑戦だったのです。
渡邊オーナーはそれを承知のうえで遠征を決行しました。
お金ではなく、志でした。
チームメンバーの全てがオーナーの志に動かされて無謀な挑戦に加わったのです。
「オーナーのためにも失敗は許されない」
チームの誰もが悲愴なる決意を固めていました。
1999年4月15日、エルコンドルパサーと彼のチームは決戦の地、フランスへと旅立ちました。
今回はここまでとさせていただきます(^_^)
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とうけいにせいさん
的場とボンちゃんさん>こんばんは(^^)コメありがとうごさいます(^_^)
放っておいたら?( ̄ー ̄)
そのうち来なくなるから( ̄▽ ̄;) -
的場とボンちゃんさん
また岩手に八神純子が来ております。しつこい!
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とうけいにせいさん
ハマーさん>こんばんは(^^)コメありがとうございます(^_^)
採算を度外視して所有馬を海外遠征させる、一見すると破産してもしょうがないくらいの大愚行に見えますが、長年追い求めてきた夢を実現させるためには億単位の出費も厭わないというオーナーの心意気に関係する全ての人が心を打たれたのでしょうね(^^)
こういうスケールの大きな夢を追いかけられたオーナーを男として羨ましく思いますよ(*^^*) -
ハマーさん
助成金がなくなった時点で普通のオーナーなら遠征を断念するものですよね。
そういう志があったからこそ、あれほどの素晴らしいチームが出来上がったんですね。そして15年以上経った今も色褪せることがないのでしょうね。 -
とうけいにせいさん
黒飛虎さん>こんばんは(^^)コメありがとうございます(^_^)
エルコンドルパサーは「欧州で勝つ」ために作られた馬、オーナーの執念の賜物といってもいい馬なんです。
心血を注ぐというのはこのことですよ。 -
黒飛虎さん
10億近く(驚_驚)
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とうけいにせいさん
カープインパクトさん>こんばんは(^^)コメありがとうございます(^_^)
たしかヒルノダムールのオーナーが「凱旋門賞は出すだけで1億かかる」ってボヤいていましたが、エルコンドルパサーの場合はヘタすると10億近くかかってるかもしれません。
損得勘定など知ったことじゃないっていうくらいの器がないとできないことだったんですよ。 -
黒飛虎さんがいいね!と言っています。
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黒飛虎さん
偉大な挑戦には、ものすごい金額と人間が必要だったんですね。
エルコンドルパサーにかけた志の強さが、凄まじいです。 -
カープインパクトさん
本気で凱旋門賞を勝ちに行くにはこれくらいしないといけない、今年の凱旋門賞を見て改めて痛感しましたね。
しかしオーナーの心意気、素晴しいですね。


