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2014/10/26 21:11
エルコンドルパサーの話(その10)
1999年4月15日、凱旋門賞制覇を目指してフランスに旅立ったエルコンドルパサーと彼のチームは、シャンティイを拠点としているトニー・クラウト厩舎を受け入れ先としてフランスでの調教を開始しました。(クラウト厩舎は前年にタイキシャトルも受け入れています)
エルコンドルパサーのフランスでの初戦は5月23日に行なわれたイスパーン賞(ロンシャン、芝1850m GI)でしたが、結果はクロコルージュに半馬身差の2着、海外初戦としては及第点といえる内容でした。
鞍上は蛯名正義がそのまま務めましたが、蛯名騎手の騎乗もまた及第点をつけられるもので、内容次第では乗り替わりの可能性もあった蛯名騎手は引き続きエルコンドルパサーの手綱を取ることになりました。
エルコンドルパサーの次走は7月4日のサンクルー大賞典となりましたが、このレースには前走よりも格段に強い出走馬が集まりました。
前年に仏ダービーと愛ダービーを制し、欧州年度代表馬に輝いたドリームウェル、前年の凱旋門賞馬サガミックス、ドイツ最強馬タイガーヒルといった猛者たちです。
これだけの強いメンバーに加えてエルコンドルパサーに課された斤量は何と61キロ、もちろんトップハンデです。加えてサンクルーの芝の長さは12cm、日本では考えられないほど深い芝コンディションでレースが行なわれたのです。
一般的に深い芝ではスピードよりスタミナが要求されます。ジャパンCを圧勝しているとはいえ、欧州の2400mを走れるほどのスタミナを有しているかどうかがエルコンドルパサーの課題でした。
不安材料がいくつかあったエルコンドルパサーでしたが、レースが始まってみると、その不安はすべて杞憂に終わりました。
レースはまるでジャパンCの再現ビデオのようでした。エルコンドルパサーは2着に2馬身半の差をつける圧勝、日本馬で初めて欧州のクラシックディスタンスのGIを勝利しました。
あまりの圧勝ぶりにフランスのマスコミは「シーバードのようだ」と絶賛し、レースレーティングも128と高い評価を得ました。
一躍凱旋門賞の有力馬に躍り出たエルコンドルパサーでしたが、レース後には深刻な問題が発生していました。
レース中にドリームウェルに右後脚を蹴られて外傷を負い、それが原因でフグモレーネを発症していたのです。
エルコンドルパサーの前途には暗雲が立ちこめていました。
To be continued......
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広瀬北斗さん
61kgでしたか…この前アドマイラクティがコーフィールドS勝った際にグリーンチャンネルの番組で,「以前は,その国で初出走の馬はトップハンデを背負わされる事が多かった。ただ今は国際交流が進みその様な事は減った」と誰かが言ってましたが,まあ2戦目でその斤量だとすると好意的に見れば,実力を認めて貰えたのですかね。ただ欧州競馬は古馬に対して斤量が重い様に感じます。凱旋門賞も別定ですが,そういう傾向ですし。20年位前は斤量が軽すぎて騎手の減量が辛い,何て言う記事が競馬ブックに出ていましたが遥か彼方の昔ですね(笑)。
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とうけいにせいさん
ぼう0508さん>こんばんは(^^)「いいね!」ありがとうございます(^_^)
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ぼう0508さんがいいね!と言っています。
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とうけいにせいさん
ハマーさん>こんばんは(^^)コメありがとうございます(^_^)
この時点で凱旋門賞はモンジューとエルコンドルパサーの一騎討ちという雰囲気が出来つつありましたね(*^^*) -
とうけいにせいさん
REOさん>こんばんは(^^)「いいね!」ありがとうございます(^_^)
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ハマーさん
あのサンクルー大賞は衝撃でした!
一気に凱旋門賞制覇が現実味を帯びてきてワクワクしたなぁ。 -
とうけいにせいさん
msz-006さん>「いいね!」ありがとうございます(^_^)
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REOさんがいいね!と言っています。
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msz-006さんがいいね!と言っています。
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とうけいにせいさん
黒飛虎さん>こんばんは(^^)コメありがとうございます(^_^)
いわゆるアウェーの洗礼ですよ。
スピードシンボリもシリウスシンボリもフランスのレースでは60キロ以上の斤量を背負わされました。前年にタイキシャトルとシーキングザパールがGIを勝ったとはいえ、フランスではまだまだ日本馬に対しての風当たりが強かった時代だったんですよ(*_*)


