2908件のひとこと日記があります。
2014/11/19 21:27
ターフに咲く花 〜名牝伝説〜 Vol.22
トゥザヴィクトリー (18歳)
1996年2月22日生まれ
父 サンデーサイレンス
母 フェアリードール (母の父ヌレイエフ)
21戦6勝
主な勝ち鞍 エリザベス女王杯 (2001)
※ドバイワールドカップ2着 (2001)
代表産駒
トゥザグローリー (日経賞、京都記念)
トゥザワールド (弥生賞)
管理調教師 池江泰郎 (栗東)
主戦騎手 武豊
☆今回の「ターフに咲く花」は、名門池江泰郎厩舎で唯一のGI牝馬で、ドバイワールドカップで賞金を獲得した唯一の牝馬でもあるトゥザヴィクトリーを取り上げます。
どんな競馬でもできる馬でした。
逃げ馬でしたが差す競馬もOK、芝もダートもこなしました。
エリザベス女王杯ではあっと驚く後方待機から鋭く伸びて勝ち、ドバイワールドカップでは逃げに逃げてあわやの2着、牝馬では珍しい万能型の馬でした。距離もマイルから2200mまで勝ち鞍があり、2001年の有馬記念では3着に粘っています。
何でもできる反面、これといった決め手のない馬でもありました。
テンのスピードも末脚も水準以上でしたが、超一流というわけではありませんでした。
GIをいくつも勝てる馬には必ず超一流の「何か」がありました。
例えばヒシアマゾンの末脚やダイワスカーレットのスピード、ウオッ力の底カ、エアグルーヴの勝負根性といった、いわば「絶対の切り札」とも言えるものです。
惜しむらくは、トゥザヴィクトリーには絶対的な切り札だけが欠けていたのです。
(エリザベス女王杯はハイペースになると読んだ武豊が確信犯的に仕掛けた奇策がハマったんです)
悪く言えば「器用貧乏」な馬だったんですよ(-_-)
残念なことに、トゥザグローリーやトゥザワールドは彼女の高い資質と共に、器用貧乏なところまで受け継いでしまっているように感じます。
「絶対的な何か」を持つ産駒を何とか出してほしいなと強く思います。
彼女の繁殖牝馬としての価値は、もっと高いはずなのですから(;_;)


