nプロ会報vol.53 (その３)

(３)よくわかるアングル語講座３

☆アングル語を知ればプロレスが見えてくる、「よくわかるアングル語講座」の時間がやってまいりました(^○^)

今回は昨日サムライTVスタジオで行われた鈴木軍の記者会見の模様をテキストにして勉強していきます。

３・１５NOAH有明大会で鈴木軍はGHCヘビー(鈴木みのる)、タッグ(ランス・アーチャー&デービーボーイ・スミスJr)、ジュニア(タイチ)、ジュニアタッグ(TAKAみちのく&エル・デスペラード)の４大タイトルすべてを奪取しました。
内容は介入あり、反則ありのハチャメチャなものだったらしいですが、とにかく鈴木軍がタイトルをすべて持っていることはたしかです。

まずは一夜明けた１６日、マスコミの前にドカッと座り込んだ鈴木みのるのコメントを紹介します。

「こうやって全部(ベルトを)手に入れて、どうせこんな舟沈んでいくし、ほっといたって沈没する。
その前に宝を取ってやる。それで宝を取ったわけだ。
あとは次のステージに行こうと思ってたけど、やっぱり気が変わって、どうせなら俺らの手で沈めてやろうという結論になった。
待ってる時間がもったいないもんな。いつまでもゴミが海の上にプカプカ浮かんでたら邪魔だもんな。全部沈めてやる」

NOAHを沈み行く舟に例え、鈴木軍がNOAHを壊滅させるために継続して参戦する、ということを語っています。

まず始めに、これは抗争アングルの部類に入ります。
鈴木軍vsNOAHの抗争をしばらくの間続けていく、ということです。
NOAHは今、深刻な状態に陥っています。
鈴木選手が「こんな舟沈んでいく」と表現したことは間違いではありません。
このままだとNOAHは今年中に崩壊するでしょう。
NOAHサイドとしては、集客力が高い鈴木軍になんとしても継続して参戦してもらいたいのです。

一方の鈴木軍にもそれなりの事情があります。
タイチとデスペラードが新日の所属であることでもわかるように、鈴木軍の主戦場は新日マットでした。
しかし現在の新日は本隊、CHAOS、BULLET CLUBの３ユニットだけで十分に対戦カードが組めるんです。
鈴木軍は必ずしも必要な存在ではないのです。
鈴木軍が新日マットに復帰しても干されるだけかもしれないのです。

なんとしても継続参戦してほしいNOAHと簡単に新日に復帰できない鈴木軍との利害が一致して、継続参戦が決まったのです。
はっきり言いますが、ベルトがすべて鈴木軍の手に渡ったのは、鈴木軍が要求した「勝ちブック」をNOAHサイドが呑んだからです。
ベルトが一辺に外敵の手にわたる、などという異常事態が起こった訳を説明するには、これしかありません。

以上のことを踏まえて、鈴木選手のコメントをアングル語に訳してみます。

「NOAHは今、非常に厳しい状況ではありますが、我々鈴木軍の前途も決して明るいものではありません。

そこで我々鈴木軍はNOAHが苦境を脱する一助になりたいと思い、予定を変更して継続して参戦させていただくことと致しました。

NOAH様におかれましては、我々の申し出を快く承諾していただき、４大タイトルすべてを預けてくださったことに、心より感謝の言葉を申し上げます。

NOAH再浮上のきっかけとなるべく、鋭意奮闘する所存であります」

早い話、ベルトをすべて奪取したのは、NOAHからの返礼だったということですよ(-_-;)

NOAHはここまで落ちぶれてしまったんですよ。
三沢さんが草場の陰で泣いてます(TT)