2908件のひとこと日記があります。
2015/03/22 19:32
サクラスターオーの話(その16)
有馬記念での悪夢の故障から一夜明けた1987年12月28日、サクラスターオーは美浦トレセンに戻ってきました。
獣医による診察の結果は「左前脚繋靭帯不全断裂、第1指間接脱臼」....致命傷でした。
普通なら即座に安楽死処分となるほどの重傷でしたが、全演植オーナーは「なんとか治療してください。費用はいくらかかっても構わない」とサクラスターオーを生かそうとすることを選びました。
「あの馬は私にとって、息子と同じなんです」
全オーナーは後にこう語っています。
自分の子供が不治の病に侵された時に「早く安楽死させてやってください」と頼む親がいるでしょうか?
年が明けた1988年(昭和63年)、結成された獣医団の懸命の治療の結果、サクラスターオーの容態はひとまず安定し、熱も下がりました。
1月19日、JRA賞の発表が行われ、サクラスターオーはみごと年度代表馬に輝きました。天皇賞秋も制した最強マイラー、ニッポーテイオーや二冠牝馬マックスビューティを抑えての受賞でした。
でも、皮肉なことに年度代表馬に選ばれた直後からサクラスターオーの容態は悪化しはじめ、右前脚にも熱が出始めました。
競走馬における脚の故障が重大な生命の危機に直結しやすいのは、体重を残った脚で支えることができないからです。
故障した左前脚は蹄葉炎を併発するリスクも高まっていました。
蹄葉炎は蹄に血液が循環せずに蹄が腐っていく病気で、人間でいう末期ガンのようなものです。
蹄葉炎を発症することをなんとしても食い止めなければならない陣営は、残った脚への負担を減らすため、サクラスターオーの体重を減らすことにしました。
サクラスターオーの飼い葉は大幅に減らされました。
今回はここまで、次回完結とさせていただきますm(__)m
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四毛ネコさん>こんばんは(*・∀・*)ノ
「いいね!」ありがとうございます(^_^) -
ウイズダムさん>こんばんは(*・∀・*)ノ
コメありがとうございます(^_^)
奇跡を信じて敢えて辛い治療を施すのが、はたして馬にとって良いことなのかどうか....
とても考えさせられます(-_-;) -
ブンブンさん>こんばんは(*・∀・*)ノ
コメありがとうございます(^_^)
書いている私も辛いんですが、なんとかもう1回書いてこの話を終わらせないと、辛いままですから(;_;) -
msz-006さん>こんばんは(*・∀・*)ノ
コメありがとうございます(^_^)
今日のスプリングSでもありましたね。
これも競馬であるとはいえ、やりきれないものがあります(-_-;) -
四毛ネコさんがいいね!と言っています。
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ウイズダムさん
こんばんは。
サクラスターオーの話は、なんど読んでも悲しいです。m(。≧Д≦。)m
予後不良ではなく、必死で生かそうとする…
人も馬も辛いです。 -
msz-006さん
こんばんは!
『いいね』という言葉は正しいとは思いませんが・・・
今も昔も『競争中止』とか『予後不良』という言葉は、イヤな響きがしますね・・・(T-T) -
ブンブンさん
こんばんは!
サクラスターオーも、テンポイントと同じような道を辿ったのですね…
次回、どんなに読むのが辛くても、気を引き締めて読む所存です。
宜しくお願い致します。 -
msz-006さんがいいね!と言っています。