その２

道中は仕事のこととか同僚の話とか、話題は尽きなくて、30分くらい走ったのかな？

「ちょっと車停めるね？」と川沿いの路肩に停車

一気に空気が張り詰めた気がして、期待してしまう自分とそんなはずないと戒める自分が胸の中で激しくぶつかる

すると一息ついたＭさんが、私に向き直って、

「あのさ、こんな事言うと困らせるかもしれないんだけど…、俺、○○さん（←私）のこと好きなんだよね」といきなりの告白


（…え？え？えぇーっ今好きって言った私のこと好きって言ったよね）

確かに期待してなかったと言えば嘘になるけど、それでも驚きのあまり言葉が出ない私

「正直ほんとに最初はそういうつもりで○○さんをﾒﾝﾊﾞｰに選んだわけじゃなくて、元々ﾒﾝﾊﾞｰに女性を一人は組み込まなきゃいけなかったから誰にするかって悩んでて。で、ただ純粋に周りからの評価がすごく高かった事とか一緒に仕事した時に感触が良かったから決めたんだけど…。一緒にいるうちに、あぁ、こういう所が人気がある理由だな、と素直に納得してさ。」
Ｍさんをじぃーっと見つめて相槌を打つので精一杯の私

するとＭさんはふっと優しく笑って、「ほら、そうやって相手の目をしっかりと見て話を聞くところとか、いつどこで見かけてもﾆｺﾆｺしてる姿とか、お辞儀がすごく綺麗なところとか、…まぁ挙げ出したらｷﾘがないんだけど…とにかく気になり出したら止められなくてさ。立場上自分で選んだﾒﾝﾊﾞｰに惚れるとかどーなんだって思ったし、そのせいで社内ではおおっぴらに付き合ってるってことも言えないし、ﾊﾞﾚたら○○さんにも嫌な思いをさせちゃうだろうし…自制してみたりもしたんだけど、無理だった（苦笑）」

早鐘を打つ心臓の音が体内からうるさいくらいに響いてきてたけど、Ｍさんからの告白の言葉を一語一句聞き漏らすまいと全神経を集中する私

「という事で、お土産は口実でこっちがほんとの用事でした…いきなりごめんな？これから一緒に仕事しなきゃならないから断りにくいかもしれないけど、ﾀﾞﾒならﾀﾞﾒで俺もｷｯﾊﾟﾘ切り替えるからそこは気にしないで○○さんの正直な気持ちを教えて欲しい」


答えなんて決まってますよね


「私も、私もＭさんが好きです」

満面の笑みで答える私


「はぁー…、ﾏｼﾞかぁ…」と安堵の表情でﾊﾝﾄﾞﾙに両腕をかけて突っ伏すＭさん

「いい歳してすげぇ緊張したよ…ﾌﾟﾚｾﾞﾝより緊張するわ（笑）」と笑ってくれた


いつもの男らしくて頼りがいのある凛々しいＭさんもｶｯｺｲｲけど、こんな一面もあるんだなぁ、可愛いなぁなんて思っちゃったよ

年上の人に可愛いなんて怒られちゃうね


夢みたい
ほんとに夢みたいだよ
大好きな人から告白されるなんて、これ奇跡だよぉ

みんながｱﾄﾞﾊﾞｲｽくれたり応援してくれたおかげだよ

どうもありがとう


記憶を頼りに出来るだけ正確に書いたつもりだけど、言い回しとかは若干違ったかも

でもいいのだ
大事なのはＭさんから告白されたという事実

ﾔﾊﾞｲよﾔﾊﾞｲよ〜
今日寝れる気がしないよぉ