92件のひとこと日記があります。
2014/09/11 22:58
対価としての従順
人間ドッグというのは、人間を犬のようにする、という意味において、私を従順にする。
前日の夜から食事を制限され、朝食もとらず、水も舐めず、待合室に並び、
受付のお姉さまに書類を持たされ、
「廊下に引いてある緑の線を辿って行ってくださいね」と言われれば、
目の前にあるのは何処を見ても同じドア、同じ廊下、同じ幅の、
そして同じ格好の医者、事務員、看護婦、患者、
何処を見ても、
誰を見ても、
迷いそうで、
命綱のように足下に伸びる細い緑の線から落ちないように、
落ちないようにと歩けば、
ふらふらと、
崖から落ちそうな気分になる。
病院で迷う。
「あの角を右に、まっすぐ行って二つ目を左に、そこで採血してください」
「はい」
歩きだす。
「この角を…」
「いえ、もう間違ってます(怒)」
「すいません…」
「方向音痴」って、診断書に書いといてもらって結構です、ハイ。
同じ景色の同じ曲がり角の、低くて狭い同じ白い壁に、めまいがする。
血を抜かれ、息を吸ったり吐いたりさせられ、
体を透過され、タイムマシンみたいなぐるぐる回る大層な機械に突っ込まれ、
「寝ろ」だの、「起きろ」だの、「右向け」「左向け」、
ハイハイハイ、って従順に、
人間ドッグで病院を駆け回る私は従順な犬だ。
「貧血です」と注意されれば、「くぅ?ん」と耳を垂れ、
「ダイエットはほどほどに!」と怒られれば、「バレた」と尻尾を尻の間にしまい、
「胃は綺麗です」と褒められれば、「胃だけかッ!」と突っ込み、
「ま、貧血以外は注意すべきところはないですね」と言われれば、
嬉しそうに耳を寝かせる。
健康でいられることは、それだけで幸せなことなのだ。
命と、命を運ぶ時間の流れにおいて、生きものは従順だ。
時が来れば体は衰え、
過ぎた時間の対価として、体は若さを差し出す。
しかし私は衰えに抵抗する。
時間に逆送しようとする。
無駄だと知っていても、
抵抗する自由を、私は得る。
しかし、彼らは、
従順に生きて、
請われるまま走って、
馬たちは、
過ぎた時間の対価として、人間から何を得るのだろう。
私たちは健康でいるだけでこんなにも幸せで居られるけれど、
時の流れに抵抗する手段すら編みだそうとするけれど、
しかし、
彼らは何を…
「称賛を」
ああ、そうか。
ならば、私は「愛」を送ろう。
-
するめさん
ロジックさん、こんにちは。
確かに。
「称賛を」より、
「賞賛を」の漢字のほうが、ふさわしいような気がします。
頑張っている彼らに「賞」「賛」してあげたいです。
素敵な言葉をありがとうございます! -
ロジックさん
『賞賛を』
素晴らしい一言ですね。
「愛」を送ると共に、例え一瞬の輝きでもいつまでも「記憶に」残し語り継ぎたいなと思います(^^) -
するめさん
きんぐかずさん、おひさしぶりです。
物言えぬ動物たちの、
精いっぱいの舞台がレースなのでしょうね。
彼らの、
精いっぱいの声と、
精いっぱいの主張を、
見届けましょう。
きんぐかずさんのアバターの馬ぐるみちゃんは、
たてがみが風に吹かれてるみたいになびいてて、
走っているみたいに見えますね、かっこいい(笑) -
するめさん
エアウメッシュさん、御無事で何よりです。
あなたのように「無事」を祈ってくれる人がいるから、
馬たちは無事にレースを終えて帰ってこられるのです。
「無事」に終えられなくても、きっとあなたの想いに守られていたと、そう信じていたいです。
心も体も健康で、知識をもち、愛を知り、役目をもち、それを望まれる、
そうゆう生き方が出るなら、「長く生きる」ことは希望です。
でも、その土壌がなければ生きてはいけないのか、と言われれば、
私は答えを見失うのです。
「自分は生きて良いのか」そう問いかける夜もあります。
「生まれたことが、その答えだ」と、自分の命がここにあることを強く思います。
それでもまだ、自分が生きていくことを肯定しきれていません。
でも「長生き」がひとつの結果として「幸運」であるということには変わりありません。
長くあなたが在り続けてくださることに、私は感謝しています。
愛を。 -
するめさん
うまりん。さん、ひょっこり現れました、するめです。
今日は天気が良いので、良い具合に乾いています。
シャンパンのおつまみにいかが?(笑)
進水式なんて、恰好良いですね。
テレビでちょっとだけ見たことがありますが、
それを生で見られるなんて、うまりん。さんは素敵な場所にお住まいなのですね。
そうです。
感動は愛を生みます。
おっしゃる通り、
すべてのものが愛から生まれているとすれば、
そのまま真直ぐ育ってほしいですね。 -
するめさん
のど輪だ田上!さん、こんにちは。
私も、のど輪だ田上!さんのページのなすびの紫さに心ひかれています。
秋はなすびが美味しい季節ですね。
MRIで、鼻が曲がっているのを発見されるとは…(笑)
きっと、曲がるほど、鼻が高いんですね! ←彫が深い
いいですね!
私なんて、鼻が低くてメガネがずれるくらいです(笑)
鼻が曲がるくらい彫の深い天パーと、
時々メガネがずれている天パーです、わたしたち(笑)
どっちも、結局「パー」ですね(爆笑)
のど輪だ田上!さんの健康も、お祈りします。
優しい言葉を、ありがとうございました。 -
するめさん
おうまの親子さん、こんにちは。
「いいね!」のボタン、ありがとうございます。
あなたのページは何時うかがっても空の写真で、
フミノイマージンの天国の羽のような雲が浮かんでいます。
それを拝見するたび、私は少し胸が痛みます。
今日は良く晴れて、
白い雲が青い空に映えています。
彼女の羽根も何処かの空で、
高く、白く、浮かんでいるのでしょうか。 -
するめさん
たちつてとーるさんも毎年、人間ドックを受けてらっしゃるんですね。
私の受けている病院は、昼御飯が出るんです。しかも、結構豪華です(笑)
今年は海老フライ定食を食べました。
フサイチコンコルド、
音速より速く走った馬。
私たちの声援を越えて、無音のターフをかけた馬。
彼は、きちんと自分の命に答えて、
ひとつしかない命を、寿命まで生きたのだと信じます。
貴公子の去り際は名残惜しく、儚いものですね。
たちつてとーるさん、
フサイチコンコルドは素晴らしいダービー馬でした。
彼を愛してくださってありがとうございます。
私からも、お礼を言わせてください。 -
するめさん
しょうこさん、はじめまして。
私と同じアバターですね。
なにも設定しなければ、自動的にこのアバターになるのかもしれません。
でも、私は割とこのアバターが気にいっているんです。
ニコニコしてて、素朴ですよね(笑)
本当は変え方がわからなくて、弄れないだけなんですけど(笑)
でも、
与えられた事柄が、
もしただの偶然でも、
その形で、そのまま受け取って、その場で生きてみせるのが、
「自分」という個性なのだと思います。
あなたはどんな人なんだろう。
私と同じアバターで、
でもきっと、私とは違う場所で咲く、
素敵な人なんでしょうね。 -
きんぐかずさん
ボクもするめさんに負けないだけの愛を・・・
物言えぬ動物たちに