92件のひとこと日記があります。
2014/09/20 10:33
とっても不運で幸福な一日 ?
そもそも私ごときをあんなに熱心に誘うなんて、そもそもそんなことをしてなんの得になるって言うんだ、なんかの罰ゲームかなんかで「あいつ、本気にして時計台の前で待ってるぜ、あほだぜ?」ってどこか高いビルかなんかからみんなでバカにして笑っているのかもしれんな、などと思って、「あーあ、とうとう私も罰ゲームの罰になるほど、社会から落ちぶれたか」などと関心をしていると十二時半になったので、「三十分待ったら、十分義理は果たしただろう」と、その場から離れようとしたら、雨。
屋根もないのに、ざーっと、にわか雨(怒)
勿論、傘なんて持ってないし、濡れると天然パーマがくるくるだし、
「あー、もー、死にたい」とか思いながら、駅へ走ろうとしたら、
その方向からやたらと焦って全力疾走してくる人影が。
「先輩、すいません! 教授に捕まってしまって!」
「あー、あの人に捕まったかー」
運の悪い奴め。←後輩の指導教授は、話が長いくどいリバースするので有名(笑)
「待たせてしまってすいません!」
そう言って、膝でおでこを打つんじゃないかと思うくらい何度も頭を下げるので、
「時間に遅れたかった訳ではないのだな」と、すぐに納得。
「ランチの予約を取ったんですけど、今から案内していいですか?」
というので、ついて行くと、店の中に中庭があって木が生えているような店で、
お洒落すぎてふたりとも、ポカーン…(笑)
出てきた料理もお洒落すぎて、ポカーン…(爆笑)
薄い肉片が芸術的にペローンと皿にあるだけで、「え、これだけ?」的な、
「ご飯おかわり!」と叫びたくなるような量で「食べたけど余計に腹が減りました」的な感じで(笑) 店を出た途端、後輩が「なんか、すいません。お洒落ではなく、安くて満腹のキーワードで探すべきでした…」などと反省をしだし、「気を取り直して映画を見よう!」と映画館に行けば、目当ての映画は昨日で終わっており、それなら「靴を買いにこう」と靴屋に行けば、後輩のサイズの靴だけが欠品。いやいや気を取り直して甘いものでも食べようと、バニラソフトクリームを注文すると、抹茶ソフトクリームが渡され、「私、抹茶、食べれません…」と後輩。抹茶ソフトを二つ、私が食べる羽目に(泣) ←違う意味でお腹いっぱい(笑)
電車に乗ろうとすれば鼻先でドアが閉まり、乗れず、
雑誌でも買おうと本屋に寄ると、また教授と遭遇しそうになって、店外に逃げだせば、雨。
ざーっと、にわか雨。
「こんなについてない日はないですね」と、後輩。
「やることなすこと、裏目にでますね」と私。
こんな日は無理に動かず、おとなしく帰った方が無難だと思い、
自然と足は帰宅方向へ。
「すいません、すいません」と謝り続けていた後輩が、
私の家が近付くたび、無口になって、しょんぼり俯いていくので、
「まあ、こんな日もあるよね」とか言ってみたら、
「人生で一番運がなかった日だったと思います、こんな日にしてしまってすいませんでした、先輩」
と、後輩は言いました。
「でも、私にとっては人生で一番、運の良かった一日でした」
玄関先で深々と頭を下げて後輩は、
「今日は一日、ありがとうございました」
そう言って、微笑みました。
運って、なんだろうな…って、
一番人気の馬が負けるたびに、そう思います。
予想外の結果が出るたび、
レースはドラマチックに展開して、私たちを予想の外の感動へと導いて行きます。
突然の雨に降られ、予測外れの店で大金を叩き、靴は品切れ、映画は外れ、
先輩は挙動不審で口下手でおどおどしているし、
自分の計画はうまく運ばない、
「先輩に、無能だと思われたくない」のに、
運がこちらに向いてこない。
そんな一日を、
「私にとっては、運の良かった一日でした」
言い切れる後輩は、
私とは違う目線で、「その日」に価値を見出していたんだろう。
運がある、運がない。
そのどちらにも、その時にしか描けないドラマがある。
努力しても、
不運が重なって重なって「運がなかったね」って苦笑いされても、
実は、見る人によっては、それは不運ではないのかもしれない。
「先輩、ありがとうございました」
そう言って笑った後輩の笑顔を思い出すたび、
あの不運が重なった一日を私も、
「そんなに悪い一日ではなかったな」と思うのです。
きっと、
今日走る一番人気の馬が栄冠を手に入れられなくても、
今日走る15番人気の馬が栄冠を手に入れたとしても、
「得るもの」は必ずあって、
そして「今日という日」はいつでも、そんなに「悪い一日」ではないのだと、
そう、思うのです。
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するめさん
はい、そう思います。
今年の凱旋門賞を見て、深くそう思いました。
トレヴは今年、運に見放されていたけれど、
やっぱり最後は勝ちました。
諦めず、自分が勝つべき場所を定めて努力を怠らなかったからだと思います。
日本馬3頭は、決して弱かったわけではないのです。
彼らもまた、未来、自分がつかみ取る栄光のために、
諦めず頑張ってほしいと願います。
ロジックさん、素敵なコメントありがとうございました。
凱旋門のことを書くきっかけになりました。 -
ロジックさん
運が良くてその時に何かを得た者も、運が悪くてその時栄光を掴めなかった者も、諦めずに前を向き続けることで、そして前を向かせてくれることに感謝をすることで、明日に…もしかしたら近くはない未来に何かを繋げることが出来るのでしょう。
素敵な後輩クンと、それを受け止められる素敵なするめさんの思い出ですね☆ -
ロジックさんがいいね!と言っています。
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するめさん
のど輪だ田上!さん、こんばんは。
残念ながら後輩は女性で、
その上、抹茶ソフトが苦手な癖に、
抹茶ソフトのソフトクリーム機を思いっきりひねってしまって、 ←セルフサービスなので
私に「抹茶って書いてあるでしょ、抹茶って!!」って思いっきり怒られていました(笑)
のど輪だ田上!さんは甘いものが得意そうです。
いえ、なんとなくそう思います(笑) -
するめさん
エアウメッシュさん、こんばんは!
北海道にも、中庭と木のある店があるんですね!
なんだか、
同じお店に行って、
薄い肉をぺろーんと情けない顔して食べた思い出が、
エアウメッシュさんともできたような気がしました(笑) -
するめさん
すいません、お返事が遅くなりました!
何回も頂いたコメントを読んでいたので、
もうお返事をしている気になっておりました。 ←うっかりし過ぎ(笑)
蓮馬毛さん、こんばんは。
予定通りに進んでも何も残らない日もありますし、
予定が狂ってぐるぐるでも、なにか面白い物が残る日もありますし、
どの日も、その日しかない、良い一日なのかもしれませんね。
雨の日のくるくるパーマと、
マラソンの時のくるくるパーマは、
その日一日を生きたってことの証明かもしれません。 -
のど輪だ田上!さん
幸せなエピローグのストーリーのプロロー
グはだい…
って、後輩は女性かっ!
なんか勝手にワクワクしてあぶなく赤面コメント入れちゃうとこでしたよー。
抹茶ソフトの行にときめいてしまいましたよ私(笑)
運がいい日は笑って、運がわるい日は笑い飛ばしちまうしかねぇかぁ♪わっははー -
エアウメシュさんがいいね!と言っています。
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エアウメシュさん
こんばんは♪
時計台と「店の中に中庭があって木が生えているような店」って
えっ!あそこ?!と想像できる場所を知ってます(^q^)違うだろうけど…
良い後輩!
するめさんは自分が思ってるより魅力的なんですよ〜きっとb(⌒o⌒)d -
蓮馬毛さん
こんにちは。
後輩にとっては、色々と予定通りにはいかなかったけれど、憧れの先輩が今でもこうして覚えていてくれくれるのだから、やはり運の良かった日だったのだと思いました。
雨の日のくるくるパーマはお約束ですね(笑)