92件のひとこと日記があります。
2014/10/10 19:35
王冠を被る馬
時々、空を見上げた時などに、
ふと、とてもひとりだな、と感じる。
ぽつんと置いてゆかれたようで、
なんだかとても淋しくなる。
何に置いてゆかれたのか、わからなかったし、
考えもしなかったけれど、
私は、
彼を見て、
初めて自分が「あらかじめ彼が失われている世界に生きているのだ」と知った。
彼は、
サイレンススズカ。
稀代の逃亡者と呼ばれた男だ。
私がサイレンススズカを初めて見たのは、
あの有名な毎日王冠で、
彼はもう、この世にはいなかった。
思い出に残る名レース、
と検索すれば必ずと言っていいほど上位に挙がってくるレースで、
私も、もちろんYOUTUBEで観たのだが、
他馬を抜き去ることすらなく、ただ置いてゆく、
「世界を自分の前に立たせない」
鼻っ柱で世界を引っ張っていくような、
「現実の先端にある」
あの速さと強さと、そして美しさに、感動すら覚えた。
彼が生きていたら、
彼に子供ができていたら、
競馬に「たられば」は付き物だけれど、
彼ほど、いろいろな想像をさせてくれる馬も珍しい。
でも同時に、彼を失ったことで閉じられてしまった可能性が少なくないのだと知る。
逃げ馬が出てくると、
いつもどこかで、あの栗毛の美しい馬の姿を被せてしまう。
この馬はどこまで逃げられるだろう、
あの「稀代の逃亡者」と呼ばれた名馬のように、
ゴールするまで、他の馬に影さえも踏まさず、
「ひとりきりの世界」を目指して、
先へ先へと走っていくのだろうか、
その美しくも、切実な姿に、
サイレンススズカの放った煌めきを探してしまう。
彼のレースを見るたび、
私は、置いてゆかれたのだと知る。
彼の世界に、
追いつけるスピードが、私には無かった。
彼はいつだって、速かった。
世界すら置き去りにしたように、
ぽつんと、
私をもまた、
彼は置き去りにしたのだ。
-
するめさん
きんぐかずさん、
そのセリフ、サイレンススズカがアナウンサーに言わせたみたいでした。
何から逃げたんだろうか、彼は。
そんなことを考えます。
レースとは、逃げることだと知って、逃げつづけた彼は、
決して勝負から逃げたわけではなく、
勝ち続けたけれど、
馬ごみの中に隠れられなかった才能ある彼は、
馬ごみから飛び出てしまうことを「逃げた」と言われ、
突き放して突き放して勝った。
強いのに強いのに、なぜか孤独の匂いがした、
ひとりぼっちで走るあの強さに、
いつも憧れてしまうのです。 -
するめさん
☆ももちょこりん☆さん、はじめまして。するめです。
現地で応援されたんですね!
やはりこのレースは歴史になるとたくさんの人が予測されていたのでしょうか。
確かに、サイレンススズカの走りも飛ぶと表現できそうですね!
でも、飛行機ではありません。
猛禽類です。
獲物を探して、木々をかいくぐり、
けっして軸をぶらさない、
鋭い一本の線のような、走りだと思いました。
ディープはねー、ロケット! ←ドカーン。しかも花火(笑) -
するめさん
エアウメッシュさん、こんにちは!
ほんとうに、急ぎ過ぎたのかもしれませんね、彼は。
でも、そんなふうにしか生きられなかった彼を、
美しい馬だったと思うのです。
のど輪だ田上!さんのページにわたしがいれたコメントに、
「いいね!」のボタンをありがとうございました。
あなたは、
ほんとに、、、
私を楽しい気分にさせてくれる天才です(笑) -
するめさん
蓮馬毛さん、金鯱賞は衝撃的でしたね。
着差より、
どこまでも自分のスピードで走る彼の速さと、
そして、孤独、のようなものを、
感じていました。 -
きんぐかずさん
何処まで行っても逃げてやる!サイレンススズカ
逃げ馬が居るレースほど、ボクをドキドキさせてくれるものはない。
いつも何処かで彼を想ってしまいます。
サイレンススズカ、永遠にボクの心の中に -
きんぐかずさんがファイト!と言っています。
-
きんぐかずさんがいいね!と言っています。
-
はじめまして。
サイレンススズカの毎日王冠…
現地応援組です。
武豊騎手がディープインパクトの走りを「飛ぶ」と表現した事は有名な話ですが…
ぼくはサイレンススズカの走りのほうが相応しい表現なのではないかと思えるんですよね。 -
エアウメシュさん
こんにちは♪
多くの競馬ファンが彼には特別な思いを持っているでしょうね〜
なのに全てを振り切って行ってしまいましたねぇ…
そんなに急がなくても良かったのに(´・ω・`) -
蓮馬毛さん
こんばんは。
もし彼がいたら、どんなにすごい仔たちが誕生していたかと考えると、悔やんでも悔やみきれません。
本当にいろいろ置いていかれた気がします。
個人的には毎日王冠より金鯱賞のほうが好きです。