【ＴＣライオン】スギノセンヒメの15はゴツゴツしてないのがむしろ良い感じで。

スギノセンヒメの2015（牡１）栗東・西村真幸厩舎入厩予定
父 ロードカナロア（BMS:フォーティナイナー）鹿毛　2月5日生まれ
生産：乾皆雄　育成：シュウジデイファーム
募集価額1700万円 （セレクトセール 2016　落札価額1296万円）

馬体重447kg 体高159.0cm 胸囲176.0cm 管囲19.5cm

セールではあまり活発な取引とはならずに落札者がアッサリ。
もっとも、購買者の多くは「ノーザンの馬」を買いに来ているわけで…。
それこそこういう馬は「セレクションセールに上場させたほうが良いんじゃぁないの？」と思うが、まぁその辺りの事情は素人には解りません。

ハデな馬体が見栄えして「売り手歓迎」の、そんなタイプの他のロードカナロア産駒とはまた違って、案外スッキリ見せるのは逆に良いような気がしますけどね。

価格はセールを通過してきているので、これは適正な卸し価格かと。
200万円以下で仕入れて1300万円で売る、そんなどこかのクラブとは違うな。

　…　。

（下の画はスギノセンヒメの2015 配合表）

母スギノセンヒメは中央で１戦して繁殖入り。
本馬は13年連続の第13仔という…　普通はもうこれだけでアレだが。ただ、毎年１発で受胎を決めて、13仔すべてが2月生まれという、超絶レベルの仔だしっぷりで。

繁殖牝馬としてその成績も優秀。

4番仔 ケイアイテンジン（父アグネスデジタル）はＯＰ特別３勝を含む全７勝。
7番仔 マイネルバイカ（父ロージズインメイ）は地方交流重賞を含む全８勝。
9番仔 ウエスタンパレード（父キングカメハメハ）は中央３勝。

配合趣旨が変わってもこれだけの繁殖成績は立派だし、凄い。
ただ、牡馬は良く走るが、牝馬はまったく走らない。
今回は牡馬なのでその点は良かったが。

　…　。

本馬の配合は…

「3/4同血」の半兄ウエスタンパレードもソコソコだし、とっつき易い配合ではあるか、と。

入り口としては、キングカメハメハも直仔のロードカナロアも継続してノーザンダンサーの影響が強い中、母スギノセンヒメがノーザンダンサーは１本も持ち合わせずに緩和されていることは良好で。

　…　。

パッと見て注目したのは２代母の父 Lt. Stevens の血。
Lt. Stevens は Special の母 Thong と「全きょうだい」であるので、ここを弄るのも一つの手法で、良い意味で馬に Special らしい前進気勢が備われば良いなぁ、と。

母はフォーティナイナーに ハイエストソサエティー だから、結局は本馬はナスペリの継続クロスで、積極的な競馬で先行して、力強く抜け出しからグイッと押し切るような、そんな競馬をイメージ。

　…　。

父がキングカメハメハから一代経て、ロードカナロアになったのもプラスかも？

たとえばロードカナロアの母レディブラッサムが入ったことによって、父方には Storm Cat（ノーザンダンサー＋ Secretariat ）や Ribot（キングカメハメハは元々 Ribot 持ちだが） や In Reality の血を得たが、アグネスデジタル（ケイアイテンジンの父）自身も Mr.Prospector 以外のところでは Chief's Crown（ノーザンダンサー＋ Secretariat ）や Ribot や In Reality を主流血統としており、これらの血は共通で。

その意味ではスギノセンヒメにはロードカナロアは合いそうなイメージですけどね。

　…　。

ロードカナロアの悪い言い方をすればゴツゴツした感じにフォーティナイナーの突進力。そこへ Special 弄りでしなやかで軽快なスピードが加味されて、母スギノセンヒメによってその辺りは上手く緩和、というか融合されるような気配も感じますけどね。実際、本馬の馬体もそこまでロードカナロアしていないように思えますし。

　…　。

距離は…　良くも悪くもサンデー無いし難しいでしょうね。
適性は半兄たちは全部ダートだけど、芝ダ兼用して不思議ないかも。

　…　。

ＴＣライオン、本当に面白いラインナップですね。
たとえば牧場集合体の、牧場救済クラブなどより100倍マシかも。
価格もマーケットを通過してきている点がフェアで良いです。

※すべて個人の戯言です。