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2017/08/25 14:21
No,63 サンドミエシュの16に「母馬優先対象馬」の権利の行使を前向きに。
サンドミエシュの2016(牡1)栗東・石坂正厩舎預託予定
父ルーラーシップ(BMS:マンハッタンカフェ)募集価格2400万円
自身初の【母馬優先対象馬】
とりあえず「せっかくのご縁」だから『母馬優先一般』で申し込んでおくか、と。
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募集時測尺
体高151.5cm 胸囲171.0cm 管囲20.0cm 馬体重434kg
まぁ、小さいですね。そう指摘されれば反論のしようもない。
実は「体高」「胸囲」の数字に関しては、ほぼほぼお母さんといっしょ。
お母さんは管囲も 18.7cmしかなく、馬体重も400kgくらいだったので、そこが違うくらい。つまり、フレーム的なものはお母さんだが、そこにルーラーシップから肉感を得たような、そんなイメージ。だから「確かにサンドミエシュとルーラーシップの間の仔だなぁ〜。」と妙に納得してしまうし面白いなぁとは思う。
個人的には「馬体重の数字」についてはそんなには気にしていない。
フレーム的にはブワッとなりようもないが、筋量についてはルーラーシップだし、そもそも成長曲線がどの辺りか?なんてのは個別事情だし計りようもない。そこはギャンブル。ただ、ドイツ血統だし、奥であっていいような気はしますが、どうでしょうか…。数字的なものを言えばデビュー時450kgあるようなら…くらいにしか思っていません。
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さて、そんな不確定要素よりも配合のほうを。
当時、「なぜサンドミエシュに出資してみたか?」と言えば…
サンドミエシュの牝系を辿ればドイツ・シュレンダーハン牧場の名牝系「Sライン」に属し、その「Sライン」からは本邦の競馬においてもマンハッタンカフェやアグサン〜ビワハイジら数多の活躍馬が輩出されているわけで、その意味からその血統背景にスジが通っていると考えたのと、併せてクラブが「母馬優先制度」を用いられているというのが自分の中では大きかった。
もっと言えばサンドミエシュの父は同じ「Sライン」から輩出のマンハッタンカフェそのものなわけだから、すなわちサンドミエシュ自身は Suleika=Sabrina の全姉妹クロスを配合の基軸・特徴としているわけで、「これは一発あるんじゃぁないの!?」と当時興味深かった(結局、現役生活ではそれは不発であり、自分の勘違いに終わったが…)。
ちなみにサンドミエシュの母 Salomea はサンドミエシュのみを残して既に亡くなっており、上の血統背景と併せて複合的に「特殊な事情」で、サンドミエシュの中央未勝利という競走成績・立場でもグループに残ることが出来たし、こうやってクラブ募集馬にまで名を連ねたのかもしれない。
ま、そんな偶然性や事情はともかく…。
話を戻せば、この時の反省点というか、今にして思えば、Salomea を輸入してマンハッタンカフェをつけてドイツ牝系やドイツ血脈を「継続」させたのは結果的に少し攻め過ぎたし、本邦で競馬させるならばそこはやはり「緩和」すべき、「主役」にして表の顔にすべきではない、という仮説。
(下の画はサンドミエシュの2016 配合表)
そこでこのルーラーシップですよ。
これまで累代継続してきたものから緩和を図る。
Schwarzblaurot〜Sabrina から Slawa に続く牝系に種牡馬 Monsun を配し牝馬が生まれ、その牝馬に今度は種牡馬マンハッタンカフェを配してドイツ血脈の Arjaman≒Aditi≒Alchimist を脈々と繋いできたわけだが、この代でルーラーシップを配してここを一気に「緩和」と。この点は良かったと思う。
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余談だが、あのスタセリタもこの「Sライン」の出身。その6代母が Scheherezade で、これが上の Suleika、Sabrina と全姉妹だから、文字に並べると Scheherezade=Suleika=Sabrina の関係性(3頭はいずれも父 Ticino 母 Schwarzblaurot)。スタセリタ自身が「Monsun×Sライン」なら、本馬の祖母 Salomea も「Monsun×Sライン」。これは興味深いし、スタセリタ産駒の今後の活躍がどうなるのか?と。もちろん「繁殖の質・能力」という前提の話しはありますが、こういうところも競馬の面白いトコの一つだったりします。
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一応、本馬の配合のアウトラインはそんな話しとは思いますが…。
長々となりましたが纏めれば「マンハッタンカフェでドイツ血統を「継続」したところから、今回ルーラーシップを配してそれの「緩和」を図った」ことが最大の興味。
楽しみというよりは、配合の理屈的に「興味深い」って話しです。