結果的に真面目に見える　　（闘志３）

アメリカ系は真面目な闘志で、ステイゴールド産駒は気性難

前回、こう表現しました。

そうなってしまうのは、スピードの有る無しが原因とも解説しました。
同じ闘志を持っていても競馬では、スピードの有無が人間から見た場合
真面目な闘志と気性難とに区別される結果になっている事を表現したかったからです。

闘志を持ったスピード馬が、気分良くハナを切って走る事を人間に例えてみましょう。

勇壮な祭り、実例としては、岸和田だんじり祭りなどを想像して下さい。
荒くれ者の男達が、だんじり御輿を担いで、街中を練り回りますが、
誰も自分勝手な行動は取らず、息を合わせて団結して走ります。

だんじりの参加者達は、それを好きでやってますから、
普段は身勝手な人もいるのでしょうが、この時ばかりは団結力を発揮します。
闘志が良い方向へ向いている状態ですね。
(もし、彼らに祭りへの参加を禁止した場合、喧嘩などの非行に走ると考えるのは
私の偏見でしょうか？　流石に偏見かも知れないですね。)

だんじりを担ぐ勇壮な人は、だんじりで地域貢献をする、良い人という事になります。

要は闘志が競走に役立つなら、人間から見ると真面目に見えるだけなんですね。
逆に、競走の邪魔になるような闘志の出し方をすると、気性難に見られてしまうと。

しつこいですが、もうひとつ人間での例を

公立の小学校に通う小学生には、勉強が得意な子も苦手な子も、いますよね。（私の経験ではそうでした）

闘志がある勉強が得意な子にとってはテストは
「おっ、テストかいっちょ全問正解でもしてクラスで1番にでもなってやるか」
こんな心構えで挑むでしょうし、普段の授業も真面目に受けるかは置いといて、
苦痛では無い筈です。

勉強が不得意な子にとってはテストは
「あー、テストか。自分は勉強できないから頑張らないと」と、真面目な子は思うのかな？
「テストなんか嫌だなぁ。この世からテストが無くなればいいのに」私などはこんな感じでしたね。
勉強が苦手で、性格も不真面目な子の場合は、普段の授業も嫌で嫌で仕方ない事でしょう。
（学歴の低い暴走族などは、きっと誰よりもテストにトラウマと憎しみを持ってそうです）

学歴にも格差社会的側面があるようで、
闘志がある勉強が努力しなくてもできる子は、

授業が分かる（楽しい）→　テストで良い点を取れる（楽しい）→　結果で周囲から褒められる（楽しい＆俺スゲェ）→

→　こんなに良い気分になれるなら、ちょっと予習復習でもしちゃおうかな？　→　以下、最初から永久ループ


闘志がある勉強が苦手な子は、

授業が分からない（嫌）→　テストで悪い点を取る（嫌）→　結果で周囲から注意される（嫌＆俺って駄目なの？）→

→　こんなに嫌な気分になるなら、勉強なんてしたくない宿題なんてしたくない！　→　以下、最初から永久ループ


このようなルーティーンで、得意な子と、不得意な子とでは、学力に凄い差が開く原因になるのでしょう。


闘志がある子は、勉強が得意か不得意かで、勉強への印象は１８０℃違うものになってしまう事を表現してみました。
闘志があるがゆえに、できないと凄く勉強が嫌いになってしまうのです。
闘志が薄い子なら、なんとなく授業を受けて、適当にテストを受け、適当な成績を取るのでしょうけれど、闘志が強い子で勉強が苦手な子ほど、とんでもなく低い点数だったりするものです。

闘志のある勉強が得意な子は、他人からは勉強熱心なお利口な子と見えるでしょうし、
闘志のある勉強が不得意な子は、他人からは頭の悪いバカな子と見えるでしょうね。
詰まり競馬なら、
「アメリカ系は真面目な闘志で、ステイゴールド産駒は気性難」

勉強の例えは、小学生のマラソンに例えて貰っても、分かり易いかもしれませんね。
（しかし、今回は敢えて学校の勉強にしました。それはサラブレッドにとっての調教→レースと、
日本社会にとっての勉強→テストを、私は同じ位置付けに考えているからです。）


さて、次回は競走馬の話に戻します。

---つづく---