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2015/01/07 20:00
ディープインパクト産駒(G1勝ち編01)
ショウナンアデラが平均ペースの上がり34秒台でも2014年の阪神JFを優勝したのは、
ディープインパクト産駒がG1を勝つパターンが、単純な適性だけではないからなのですが、
その辺を考察してみましょう。
それでも適性こそが一番なので、おさらいから入ります。
ディープ産駒は、スローペースでの、自身の上り3Fタイム33秒台以下のレースに、適性が高いのでした。
ここまでは、リーディングサイアーのディープ産駒の事ですから、皆さんは私以上に熟知していらっしゃるでしょう。
ですから、ディープ産駒の適性を周知の事実として、何故、そうなるのかまで考えてみる事にします。
そもそも、ラップやタイム理論として、「スローペースで差し脚を使うのが得意」というのは、矛盾を孕んでいるのが分るでしょうか?
普通は、
Hペースなら前崩れで、差し追い込み有利。
Sペースなら前有利で、差し追い込みは不利です。
しかし、ディープ産駒の多くは、Sペースを差すのが得意なのです。
そうなる理由については、あまり知られていないでしょうから、その話から順番に積み上げていきましょう。
日本の芝コースは、人口路盤のオーバーシードか野芝。
アメリカの芝コースは、(ネットで色々調べたのですが検索ヒットしなかったので間違っていたらゴメンナサイ)人口路盤の洋芝。
ヨーロッパの芝コースは、自然の草原に柵を立てて作った天然の洋芝。
最初はヨーロッパの芝コースから軽く特徴を書きます。
ヨーロッパは湿地帯で、地面が湿っている地域です。
そこに丈の長い草が生え揃っているところを、競走馬が走ります。
詰まり、地面が柔らかく、草が絡みつく、走り辛いのが特徴です。
アメリカの芝コースは、レース映像を見ていると、綺麗に生え揃っていて剥げている部分が見当たりませんから
恐らく、芝コースの使用頻度が少ないのでしょう。
そして見た目から、綺麗に短く刈り込まれている感じです。
詰まり、硬い路盤で、草丈は短く、走り易いのだろうと想像されます。
(実際、小回りをこなせる馬なら、弱くても日本馬が勝ち負けします。)
最後に、日本の芝コースは、路盤が固く使い込まれているせいで、芝が傷みやすいので、
保全の為に常に細やかなメンテナンスを続けているようです。
道悪でなくても、同じ競馬場の芝コースなのに傾向が目まぐるしく変化します。
それでも、一定の特徴としては、固い路盤にビッシリと日本の野芝特有の地下茎が張り巡らされており、
その影響で路面を馬がシッカリ掴んで走れるので、全く滑らないで速く走る事ができます。
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※野芝の地下茎を解説
野芝特有の地下茎を詳しく解説しますと、根が地下で長く張り巡らされる状態になっています。
以前、私が草むしりをしていたら、間違って芝をむしってしまった事がありました。
すると、芋づる式に芝の根が地下からブツブツと音を立てて取れてきました。
その長いこと長いこと、なかなか全部は引っ張り出せませんでした。
草ではそうはなりません。根がついてくるだけです。
日本の野芝は、なんでも草ではなくて、竹なんだそうです。
逆に言うと、竹という植物は野芝のすごーーく大きい版なのだそうです。
どちらも地下茎を地面に張り巡らせる植物で、緑色(冬には薄茶色に枯れたようになる。
それを冬眠と言うらしい)で、節があり、笹の様な葉っぱですよね。
一方、洋芝は草なんだそうです。
野芝と洋芝では、植物として根本的に別物に近い存在のようです。
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ヨーロッパの芝は、サッカーでイメージしてもらいましょう。
地面が湿っていて草が長いヨーロッパでは、走り辛いので、当然、スパイクシューズが発達するでしょう。
サッカースパイクを他のスポーツのスパイクやシューズと比べて貰うと分りますが
1つ1つの凹凸が大きく出来ています。そうでもないと湿った地面を走るのは難しいのでしょうね。
日本の芝は、バスケットボールでイメージしてもらいます。
体育館の床の様な、全く滑らないところでは、バスケットシューズの様な形になります。
滑らないから、スピードのロスがない。だから時計が速くなる。
---つづく---