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2015/01/08 20:14
ディープインパクト産駒(G1勝ち編02)
ようやく、
日本の芝コースは、「スローペースで差し脚を使うのが得意だと有利」な理由になります。
そもそも、競走馬はゴールがどの位置なのかを知りません。(だいたいは把握している馬もいますが)
ですから逃げ先行馬は、取り敢えず余力を考えずに前に行くのに脚を使います。
一方、差し馬の場合は、少し2次的なゴールが解ります。
それは、前を行く馬を差す事がゴール的な意味になるからです。
ですから、先行馬がバテてくれたら差し馬は有利です。
後ろから行く馬は前の馬程にはバテていませんから、最後に仕掛けられたら前を差せば良いのですから。
(※表現が逆かも知れません。馬は、ゴールへ向かって走るのが競馬なのだと知らないのかも知れないです。
馬にすれば、競馬とは、騎手が鞭を入れた時に仲間を抜き去り先頭に立つ事と思っているのかも?)
それに加えて、日本の芝コースは、滑らない床の様なものですから、バテた馬と、バテていない馬とでは、ハッキリと出せるスピードに差が出てしまうのです。
これがバスケットコートでなくて、水泳だったらどうでしょう?
水泳ほど路面が滑る(水面ですが)競技も珍しいでしょう。滑るとスピードが出ませんから、どんなに頑張ってもラストスパートで抜き去れる人数は知れています。
実際、メドレーリレー以外の水泳で、最後にごぼう抜きなんて光景は見ません。
(水泳は、平均ペースが主体の、日本のダート競馬に近い競技だと言えるでしょう。
水泳と同じく、ダートでも差が決まり辛いのは皆さんもご存知だと思います。)
やっと本題である、スローペースで殆どの馬がバテないレース展開を考えます。
スローになると単純にラストスパートのスピード比べになります。
逃げ先行馬は、目標が無い分ラストでも脚の使い処が難しい分だけ、少し切れが鈍ります。
そこを先団の直後に付けていた差し馬が、最高速を使ってチョイ差しするのが日本の芝競馬の本質となる訳です。
長々と書きましたが、結論は、「日本の芝競馬は速い上がりの差し有利」という事です。
その理由は、芝コースの馬場が差し易い構造だから。
そして、ディープ産駒こそが、スローペースの上がり33秒台の競馬を得意とするのですから、
この展開なら適性的に有利になるからこその、日本のリーディングサイアーになっているのです。
最後にまとめますと、ディープ産駒の適性に日本の差し易い馬場がピッタリなので勝てるのです。
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具体例で見ましょう
今年2015年の京都金杯
ハロンタイム 12.7 - 11.3 - 11.6 - 11.9 - 11.3 - 11.1 - 11.1 - 11.8
テン 3F 35.6 上り 4F 45.3 - 3F 34.0
スローで、2着のディープ産駒エキストラエンドが上り33秒台を使いました。
パトロールビデオで見て貰えば分ると思いますが、最後の直線で早めに
埒沿いのガラ空きのスペースへ進んでいれば不利なく差し切っていた可能性もありました。
逃げ馬は34.0でほんの少し切れ味を欠いたので、ディープ産駒なら交わせる展開でした。
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以上が、普通は、
Hペースなら前崩れで、差し追い込み有利
Sペースなら前有利で、差し追い込みは不利
なのに、そうはならない理由でした。
---つづく---