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2015/02/02 20:21

ディープインパクト産駒(G1勝ち編12)

サトノノブレスの柔軟性の話も書きます。

※画像のサトノノブレスの戦績を見てください。
2歳や3歳春までは如何にも切れ味を持っていて、でも重賞ではイマイチな馬という感じです。
しかし、3歳秋以降の戦績というのは、それまでの切れ味のあるイメージは、完全に無くなり
好走パターンは4コーナーで前を射程圏に捉える形の脚質で、上りも34秒台後半よりも掛かっています。

これは3歳春以降で柔軟性が薄れたのでそうなった訳ですが、この馬の場合は
通常のディープ産駒とは大きく違う適性だった為に、ディープ産駒が得意とする3歳春までの重賞で
上り勝負に負け続けていたのが、柔軟性を失う=体が完成したので、この馬の得意とする
スタミナを要求されるタフな消耗戦で活躍出来る状態になり、そして、徐々に厳しいペースの
レースも3歳秋以降の重賞では増えますから重賞で活躍できるようにまで成長したのです。

有馬記念はこの馬にしては久しぶりに33秒台を出しました。


           位置取り   上り
ラストインパクト:8-9-10-10  33.7

サトノノブレス:13-13-14-15  33.6


でも、ディープ産駒として適性的に切れ味が0.7秒程度劣るラストインパクトより後ろの位置なのにほぼ同じ上りタイム。
いわゆる、脚を余してしまったので出た33秒台だったのでした。
では、何故仕掛け遅れたのかと言えば、サトノノブレスは有馬記念では能力的に厳しいというのが大きかったです。
後方に位置したが、超スローで本来なら早めに動きたくとも、無理して動いた時点で能力不足もあり負けなので
なにも出来なくなってしまったのでした。
こういう時の騎手のコメントは、「今日は相手も強く、流れもこの馬に合わず、位置取りも後ろ過ぎたです。」
きっとこんな感じになるのでしょうね。

サトノノブレスは、ディープ産駒の適性とは真逆の馬でしたから、
3歳春までの重賞での苦戦と、秋での上昇がありました。
そして、もし2014年の有馬記念がスローペースにならなかった場合は、
当日の馬場も上がり33秒台が極めて出づらいものでしたから、
出走しているディープ産駒の中で最上位に来た可能性が高かったと思います。
現実の結果は超スローになり、ディープ産駒7頭中6番目の入線になってしまいましたが。

G1勝ち編なのでサトノノブレスが何故G1馬になり得ないのかも考察しておきましょう。
ディープ産駒と真逆の適性ですから、ディープ産駒向きのG1ではディープ産駒に負けますし、
他種牡馬の産駒に有利なレースでは、ディープ産駒の僅かに入っている適性が最後に邪魔をして勝つ可能性が低いです。
実際、菊花賞ではエピファネイアに完敗の2着でした。
この手の馬がG1を奇跡的に勝つには、潮目が変わる瞬間のレースで展開や馬場がドンピシャで嵌る必要があります。
”潮目が変わる”とは、最後の3歳限定G1だったり最初の古馬G1へ移る、路線が変化する時期のG1レースです。
例えば、同じディープ産駒の牡馬で適性も大きくズレた馬だったディープブリランテ
あの馬は、3歳春も、もうすぐ終わるダービーで全てが嵌って不可能を可能にしました。
ディープ産駒牡馬の潮目となりそうなレースは、3歳時での「ダービー・安田記念・宝塚記念・天皇賞秋・ジャパンカップ」。この辺で嵌るパターンがありえそうです。
ディープ産駒は3歳春後に体が固まると推測しているからです。
体の変化の潮目です。

サトノノブレスのような父の傾向と適性が大きく違う馬というのは、
すごく半端な存在なので、色々な路線が入り混じる時期で一瞬しか輝けない存在になります。

---つづく---

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