国際親善試合／名古屋vsアーセナル

数ヶ月前から試合は決定し、いよいよ当日の今日。テレビ観戦ではあるものの、仕事中はこの一戦の事ばかり頭を巡っていた。


『名古屋グランパスvsアーセナルFC』


バルセロナやレアルマドリッド。今年の欧州一に輝いたバイエルン・ミュンヘン。香川が所属するマンチェスター.Uや本田移籍の渦中・ACミランと、世界の強豪クラブといつか名古屋も対戦してもらいたいと夢は尽きない。

だが、一番見たい対戦相手を挙げるならやはり名古屋ファンとしてはベンゲルの率いるクラブ。今回で言えばアーセナル。
そんな夢のカードは今日、名古屋のホームスタジアム・豊田スタジアムで4万人の観衆が埋め尽くす中試合は行われた。


試合前はこの試合の主役と言ってもいいストイコビッチ氏とベンゲル氏の両チームの健闘を祈るような握手を交わしたのを始め、本来の1stユニフォームではなく歴史を彩る20周年記念ユニフォームを身にまとった名古屋ボールのキックオフで華々しく試合は開始された。


始まってわずか3分あまり。まるでブラジル戦で日本代表が見せ付けられた世界レベルのテクニックを名古屋はいきなり見せ付けられる。

アーセナル・ロシツキーのクロスボール。高さがストロングポイントの名古屋。DFの2枚タワー・闘莉王と増川の間を難なく突いてアーセナルが先制GOALを挙げる。
まだ体も暖まってない中で最初の決定機で確実に得点。下馬評通りの展開は試合全体を通しても終始アーセナルが試合を支配する事に。


ただでさえ湿気の高い気候でピッチ上はほぼ無風の豊スタ。しかし、戦い慣れているはずの名古屋は常に劣性。それは気候だけに関わらず、やはり世界の強豪相手が名古屋の選手達の体力を前半からむしばんでいたに他ならなかった。


攻守の切り替えは当たり前のように速い世界の強豪アーセナル。ボールを奪いに行こうとすれば国内では見ないような身のこなしとテクニックで交わされ、攻撃しようと前を向けばあっという間にパスコースは塞がれ手詰まりに。速いプレスにも手を焼きボールを失っては精神的にも折られる格好だったか。

名古屋在籍時にも規律を徹底したモダンなフットボールでグランパスを飛躍させたベンゲル監督。

攻撃時には縦に速くシンプルに。相手ゴール前ではショートパスで緩急を付け、人数が揃えば相手に襲い掛かる攻撃は何度もこの試合でも観客を湧かせていた。

凱旋試合の宮市もPKで得点。
日本歴代最高GKと称される楢崎を相手に堂々と物怖じせず右足を一千。テクニックの高さを感じさせる決定的なハーフボレーも披露し、最大の武器と思われるスピード感溢れるドリブル突破こそあまり見られなかったが彼も存在感を示した試合ではあったか。


名古屋はGK楢崎がスーパーセーブで孤軍奮闘。DF闘莉王も随所に攻撃でも守備でも存在感を示した。ただ、対抗できたのが二人だけではやはり歯が立たない相手だった。

アーセナルの先制ゴールに負けない田中隼磨→矢野のヘディングからのGOAL。途中出場の若手・田邊の果敢に相手に向かっていく姿勢等々、強豪に完敗雰囲気の中でも確かに魅せてくれるシーンはあった。

しかし、自分達のサッカーで豊スタを自分達のホームスタジアム化させたアーセナルが3-1で勝利を収める。


試合結果は下馬評通りだった事には確かに悔しいものの、やはりこれが現状の実力差。

試合中にはピクシーのお家芸・たまたま転がってきたボールを軽やかなリフティングで観客を湧かせれば、試合後にはベンゲルも「(この試合の実現について)両クラブに感謝」とコメントするように、夢のカードを観れた事とマッチメイクをしてくれた事にやはり感謝と拍手を両クラブ、そして協賛として尽力してくれたであろう名古屋テレビにも心から送りたい想い。


ストイコビッチとベンゲル。今後もサッカーを通じて日本サッカー界に関わり続けてもらいたいと確かに思わせてくれた夢のカードだった。



長文失礼致しましたm(__)m
読んで頂きありがとうございました(^_^)