J1／磐田vs名古屋

今節から8月のJ1リーグ戦。7月から引き続きまだ夏休み中でもあるだけに、特に子供達や学生さん達にはスタジアムに足を運んで国内のプロサッカーに一人でも多く触れてもらいたいとサッカーファンとしても毎年思うところ。


そんなサッカーファンとして多くの観衆が客席を埋める理想的なスタジアムで素晴らしいゲームが展開されたのが磐田vs名古屋の一戦だった。


磐田にとって今日の一戦は特別な一戦だったように思う。これまでも数々の名勝負を刻んできたジュビロ磐田のホーム「ヤマハスタジアム」。

今年から磐田のゲームでは応援席が本来の左側から右側へ。その理由にはスタジアムの入場口を改修しゴール裏応援席を増設。
今日の名古屋戦でこけら落としとなったが、応援席にはジュビロのチームカラー・サックスブルー色の屋根や電灯の看板も設置され、ジュビロサポーターが埋め尽くすゴール裏の光景は言うまでもなくサッカーファンとして絶景の一言。


試合前にはセレモニーも。ジュビロのレジェンドプレーヤー、中山氏や名波氏に藤田氏、外国籍ではスキラッチ氏やファネンブルグ氏の姿も。監督ではオフト氏まで。

ジュビロの選手達にとっては嫌がおうにも負けられない舞台。昇格から20周年を記念したユニを着用して試合に臨んだジュビロ。
しかし、試合は序盤にアウェイの名古屋が先制する。

先制はされるも冷静にパスを回して相手を伺うように徐々に磐田が試合のペースをモノにする。そして、同点ゴールもモノに。

名古屋で、いや、J1でトップと言っても過言ではない強靭なフィジカル＆高い身体能力の持ち主・ダニルソン。
監督のピクシー曰く「一人二役」と言う言葉通り一人で追っ掛けて一人で奪ってしまう彼のボール奪取能力はJ1で郡を抜く。
そんな選手と磐田のドリブラー・松浦が対峙する。

この試合で既に警告を貰っていたダニルソン。体をぶつけ合いながら二人は暫く並走。ペナルティエリア内で松浦は倒されそうな状況に。その上そのまま倒れればダニルソンは2枚目で退場に追い込むことも出来たはずのシーンだった。

しかし、松浦は倒れずにプレーを続け同点弾をアシスト。新・スタジアムで新たに決めたGOALはジュビロのファンやサポーターの脳裏に確かに刻み込まれた事のように思う。
「時にずる賢さも必要」と言われるプロサッカーの中でも、ひた向きにゴールへ向かって行った松浦のプレーには拍手。


この試合でとにかく存在感を発揮した選手と言えば名古屋のケネディになるだろう。

結局名古屋がこの試合で挙げた3ゴール全てに彼は絡んでいた。先制弾では前線でターゲットになり、2点目では相手のミスを誘いPKを獲得。3点目ではピクシー曰く「まるで私の様だった」と絶賛させる程の鮮やかなアウトサイドのスルーパスまで。決して運動量に長けている訳ではなくも前線からの守備でも走り回って勝利に貢献。

長期的に腰痛が長引きここ1年以上は満足な仕事が出来ずにいた彼。相手国に後ろ指を指されてでも代表招集辞退までして自分に期待してくれている事を、プレーで応えたいと思っているであろう事がひしひしと伝わってくる最近の活躍。
クラブ愛を見せてくれたケネディに拍手。

先のダニルソンがフィジカル＆身体能力ならケネディは高さ。「個の強さ」を見せ付けた名古屋がこの試合を制する事に。


磐田も１点差に追い上げ名古屋には先制した時のような余裕は全く無かった。
CKの多さが示すように磐田の猛攻には名古屋はタジタジ。ロスタイム5分まで及んだ激戦。

結果は3-2。気が付けば両チームがこの夏場の前節から中2日で戦っていた事を忘れていた。観衆はスタジアム満員に迫る1万4千人。
磐田は「組織力」で名古屋は「個人力」で見応えのある試合を、特にスタジアムへ駆け付けた子供や学生さん達にプロサッカーを確かに見せてくれた試合だったように思う。

両クラブにもちろん拍手。


長文失礼しましたm(__)m
読んでいただきありがとうございました(^_^)