孫市回想日記１（雑賀孫市和尚）

16年一緒に過ごした元彼女のお袋さんと初めてお会いしたのがICUの中でした

お袋さんは言葉を喋れない状態で自分はお会いしたのです

その時にお袋さんは自分に何かを伝えようとしました

言葉が出ない状態だったので自分はお袋さんの口の動きを見てました

最初の部分がどうしても理解出来ませんでしたが一番伝えたい部分は自分なりに理解したつもりです

〜を頼むと

娘を頼む若しくはＭ子を頼むとお袋さんは言いました

自分は

わかりました

と言いました

そして、お袋さんは意識がなくなりました

自分は、お袋さんの意識が戻るように願を掛けました

お袋さんの意識が戻るまで一切の食べ物を口にしないと

１日経っても２日経っても意識が戻らず自分は願の掛け方が弱いと思い更に山道をひたすら走って自分の想いが通じるようにしたのです

すると、想いが通じたのかお袋さんの意識が戻りました

自分は５日程の間で７キロ以上痩せました

そして、お袋さんが阿弥陀様の近くに逝く時の事を思い出すと今でも涙が出てきます

どうして、もっと早くにお袋さんと会おうとしなかったのかと今でも悔いが残っています

自分は、お袋さんとの約束を守れたでしょうか？

今もって自分には答えが出ません

私は、お袋さんに教えてもらった事があります

１つは、人の願いは必ず叶うという事ともう１つは僧となって１人寂しくあの世へ逝く人を成仏させてあげれる人間になりなさいという事です

自分は、人の言う事は聞かない人間でした

しかし、お袋さんには無言で教えてもらいました

だから、孫市和尚と名乗るようになりました

お袋さんとは他人ですがいつも自分を見守ってくれている気がします

私は、まだまだ頑張ってみます

和歌山は邪魔しにくる人間ばかりですが絶対に負けません

自分が、其方の世界へ逝った時は色々とお話ししましょう

とりあえず、自分はやり残した事がありますので今少し待っててください

まだ、やらないといけない事があるのです

おやすみなさい

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