オークスに想うジェンティルドンナ

ジェンティルドンナ！　
今年もオークスが終わりました。

後方に位置どったジェンティルが、府中の長い長い最終直線、外から上がって来たかと思ったのも束の間、アッという間に先頭に立つとそのまま、グングン伸びる脚を使って独り旅とも言える５馬身差の圧勝！　２：２３：６というオークスレコード！　３年経った今もあの圧勝のレースは忘れられない鮮烈な輝きを放っています。
ジェンティルドンナ！　オークスレコードでＶ！　ジェンティルの名前が、強さが、日本中の競馬ファンを圧倒した日でもあります。

引退して、五ヶ月経ちましたね。
現役を終わってみたら、長い競馬史上４頭しかいない７冠馬（海外を含）になっていました。しかし　あのオークスを見ると今だから言えることですが、７冠！当たり前の結果だったかもしれないと思える名牝ジェンティルドンナの戦績です。

得てして、牝馬は体調関係もあり、３歳クラシックで主役に躍り出ても、その後低迷することも多いと聞きますが、ジェンティルは５歳になってまで、一つ一つのレースでその存在感を示し、胸打つシーンを繰り広げて、私達に夢や感動を届けてくれました。
ジェンティルが出走するというだけで、ワンランクもツーランクも上のレースにさえ感じるほど…
改めてジェンティルドンナという、雌雄の区別を超えたサラブレットの偉大さを思います。

もうすぐ雨の季節、ジェンティルが唯一苦手とした宝塚記念が話題となるようになりました。
苦手な馬場であるとわかっているのに、負けても臆することなく挑戦する、ジェンティルのその姿勢が大好きでした。胸打たれるものがありました。

ジェンティルが全力で駆け抜けたレースの度に贈ってくれたメッセージを、人生というターフに生かすことできたらと思うこの頃です。

ジェンティル！　体調はどうですか？　北海道は梅雨がないですが、その後には暑い夏がやってきます。ジェンティル一人ではない大切な体をいたわって、永遠なるジェンティル物語を綴ってほしいと思います。