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2017/01/19 17:34

JRAのプリンセス、藤田菜七子インタビュー前編 其の2

――やっぱりレースはイメージどおりに、いかないものですか?

「もちろん競馬学校にいた頃から、簡単ではない、甘くないと頭ではわかっていました。ですが、実際にやってみると、それ以上に難しく、改めてすごい仕事だと実感しました。勝つジョッキーはすごいです」

――「勝つジョッキー」のすごさって、藤田騎手から見ると、どういう部分ですか?

「競馬は”馬”が走るので、強い馬が勝つのは当然ですけど、それだけではなく、スタートであったり、コース取り、位置取り、仕掛ける位置で結果も変わってきます。こういった点を自在にコントロールできるのが勝てる騎手だと思うんです。これがやはり難しいな、と」

――そういった騎手たちと一緒にレースをすることで吸収できたこと、自分に取り入れたこともあったと思いますが。

「なかなか簡単にはできないし、具体的にこれ、というものはないですが……。必要だと思ったことは人に聞きました。どの先輩方も親切に教えてくださるので。まだ、できていないことの方が多いですけど、知識というか、いろいろなケースでの”引き出し”はデビュー前よりも増えたと思います」

――あとはその増やした引き出しをどう活かすかですね。

「はい。必要な引き出しを咄嗟に判別して、すぐに開け閉めできればいいのですが、これも簡単なことじゃありません。頭ではわかっていても、それに対応する自分のフィジカルが十分か、馬によっても違ってきますし」

――しかも、騎乗が完璧にうまくいったからといって、必ずしも勝てるとも限らない……。

「まだ、『完璧に乗れた!』というのは今までに一度もないので……」

――そんな中でも、中央で6勝、地方で8勝を挙げることができました。

「自分では全然足りない数字だと思っていますし、もっともっと勝てたレースがあったと思います。何勝できれば満足できたかとか、そういった具体的な数は特に決めてはいませんでしたが、同期もみんなもっと勝っているわけですから、負けないぐらいに頑張らないと。このくらいの勝ち鞍で満足はできません」

――デビューして、そんなに時間を置かずに初勝利できて、その後もリズムよく勝てていたと思いますが、夏から秋にかけて、ちょっと勝てない時期がありました。

「そうですね。その時期は少し考えすぎて乗っていた、というのは周りから言われました」

――それでも、シーズン最後の週末12月24日に、今年を締めくくるような6勝目を挙げましたね。

「馬がしっかりと最後まで伸びてくれて、頑張ってくれたおかげです。馬に勝たせてもらったレースでした」

――今、藤田騎手が新たに取り組んでいることはありますか?

「以前からもそうでしたが、今はより多く、たくさん競馬(のリプレイビデオ)を見るようにはしています。今はまず、たくさん見ることが、さっきの引き出しの話にもつながってくるのかなと」

――競馬学校では気づかなかったけど、デビューしてから気づいたことはありますか?

「うーん…。たとえば、競馬学校での模擬レースはだいたい6頭、多いときでも8頭立てですが、実際の競馬では倍以上の16頭だったり、18頭だったりします。6頭だったら残り5頭だけがライバルですが、16頭立てでは、ライバルの数が単純に3倍になり、15頭の馬と15人の騎手の動きを全部把握しないといけませんし、スペースもそれだけ密集します。当然、レース中でも考えることが多くなりますね」

――実際にデビューしてから、この騎手がすごいな、自分がやろうとしていることを体現できているな、という騎手はいましたか?

横山典弘騎手がすごいなと思います。今まで逃げていた馬を控えさせたり、逆に控える馬を逃げさせたり、それで結果も出している。”型”にとらわれないのもすごいですし、勝ち方もすごく格好いいなと思います。まだ、きちんとお話はしたことがないんですけど(苦笑)」

https://sportiva.shueisha.co.jp/clm/keiba/keiba/2017/01/19/___split___40/index.php

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