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2017/01/21 00:31
JRAのプリンセス、藤田菜七子インタビュー後編 其の2
――有馬記念でキタサンブラックの騎乗依頼がきたら、どうします?
「どうなんですかね。今の状況では絶対にあり得ない話で、自分なんかでいいのかな、と思うかも。たぶんレース前夜とかは緊張して眠れないんじゃないかと思います。レースにも平常心で乗るのも難しいんじゃないですかね」
――ここまで乗ってきて、今の時点での長所や武器というのは、何か身につけましたか?
「まだまだ全然つかめていないんですけど、これから長所にしていきたいな、と考えているのは、(馬への)当たりの柔らかさです。馬がカッとなったときに、ガッチリ力で押さえ込むのではなく、いなすような。そういう感覚を研ぎ澄ましていきたいです」
――”当たりの柔らかさ”というのは、私たちも何となくわかった気になっていますが、具体的にはどんな感じですか? 騎手に求められる力強さと相反するものになるのでしょうか?
「ひとつ例えを挙げれば、テンションが上がってしまうような牝馬は、強く押さえつけようとしてしまうと、よりテンションが上がってしまうことがあるので、そこをこちらが平常心で『大丈夫だよ』となだめてあげられるような騎乗、心の余裕も含めてですね。私自身はまだ手応えはないんですが、周りからはそうできていると言ってもらえることもあるので、見てくれている人の感覚により近づけるように頑張りたいですね」
――スタートがうまいという意見も多く聞かれます。
「私は、スタートは馬が切ってくれるものだと思っているので、自分が得意とは全然思っていません。周囲にそう評価していただけるのはありがたいんですけど」
――フィジカル面はどうでしょう?他の男性騎手と比べて、減量の心配がないので、気にせず鍛えることができそうですが。
「もっと(体を)追い込みたいですね。今までは、競馬学校で習ったことを継続して自主トレではやっていたんですけど、今年からトレーナーさんをつけてやることにして、どんどん変えていきたいと考えています」
――デビューしてから少し痩せましたよね。
「体重はたしかに2〜3kg落ちました。でもその点は、いらない脂肪が取れたのかなと。筋肉が落ちたわけじゃないので、そこはマイナスに考えていません。だいたいの自分の体重は把握できています。とにかく減量の心配が今は全然ないので、そのぶんは筋力アップをしたいと思っています。だから結構、食べていますよ」
――食べ物の好き嫌いはありますか?
「結構多かったりする中で、ごはんは好きです。ごはんだけでも大丈夫なぐらい(笑)。お菓子ももちろん好きです。おかずは昆布の佃煮がいいですね。とにかくごはんが食べられれば。苦手なのが生のトマトとか、キュウリとか、ちょっと青っぽいものですね。スイカやメロンも苦手です。茨城県出身なのに(笑)」
――目標を達成できたときなど、自分へのご褒美みたいなものは?
「甘いものとか、食べたくなります(笑)」
――休日はリフレッシュのために、何かされていますか?
「寮にいてレースのVTRを見たり、買い物に行ったりですね。車の免許も取りました。それで洋服を見に出かけるだけでも気分転換になります。あと、音楽を聴いてますね。ワン・ダイレクションが好きです」