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2013/04/12 19:53
スペシャルウィークのつくり方
「スペシャルウィークのつくり方」(宝島社新書)
という本を読んでいます。
1996年12月26日の有馬記念で、
グラスワンダーと歴史に残る名勝負を繰り広げた直後に発行された本です。
1999年 第40回 宝塚記念
スペシャルウィークは、グラスワンダーに終始マークされる形で直線交わされ、3馬身差完敗。しかし。3着のステイゴールドはさらに7馬身後方だった。
迎えた有馬記念では1番人気をグラスワンダーに譲り、
今度は逆に最後方からグラスワンダーをマークする作戦。
直線ものすごい差し脚で追い込み、グラスを捉えた所がゴール。
競馬ファンも武豊もスペシャルウィークの勝利を確信し、
武豊はウイニングランを敢行。
しかし、写真判定の末、クビの上げ下げ、
わずか4センチの差でグラスワンダーの勝ちだった。
1999年・有馬記念
いやあ、コレ、どう見てもスペシャルウィークが差し切ってるようにみえるんですけどねえ…。実況カメラの位置のせいかなあ…
レース後、武豊は「競馬に買って勝負に負けた」といった感じです
と答えた。
天皇賞秋→JCと連勝していたスペシャルウィークは、4センチの差で、
天皇賞秋→JC→有馬記念という「秋古馬3冠」を逃しました。
ちなみに、「秋古馬3冠」は翌年テイエムオペラオーが、
04年にゼンノロブロイが達成しています。
「スペシャルウィークのつくり方」に戻ります。
ジョッキー・武豊
調教師・白井寿昭
生産者・小野田一族(日高大洋牧場)
調教助手・村田浩行
社台・吉田照哉
各々の立ち位置、視点から、
生産されるまでの経緯、
競走馬としての性質。素質と能力、実績、
種牡馬としての価値、
についてスペシャルウィークを語っています。
僕が特に興味を惹かれたのは、生産です。
スペシャルウィークは、小野田正治が創設した日高大洋牧場で産まれました。
母キャンペンガールは、妊娠中に幾度も疝痛を起こして衰弱し、出産の5日後に死亡。
離れた馬房にいたスペシャルウィークは、母の死を感じたかのようにずっと啼いていたという話です。
スペシャルウィークは、母の顔を知らずに、ばんえい競馬用の大きな乳母車で育てられました。
(続く)