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2013/05/13 14:13
ヴィクトリアマイル回顧
またも荒れたヴィクトリアマイル。
前半の800mのレースラップが46.3秒。逃げ馬でないアイムユアーズが逃げる展開だったから当然速くはない。後半の800mが46.1秒。NHKマイルCとほぼ同じ流れになったが前後半一緒の流れになるとほぼ全馬、力を出し切れる結果がもたらせるのは周知の通り。
1着ヴィルシーナ(1分32.4秒)から17着メーデイア(1分33.4秒)までが1秒差以内。17頭全て上がり33〜34秒台だから能力がなくてバテたという内容ではないから最後は格やキャリア差が出た感じとなった。
牝馬3冠レースは時として牡馬3冠レースより苛酷とされてきた。しかし近年牝馬3冠が立て続けに出現。牝馬のレベルアップは著しい。
近代競馬(1600m、2400m、2000m)をそのまま象徴するレース形態だからその全てのレースにおいて好走したヴィルシーナやホエールキャプチャは牝馬の中では能力面や精神面、はたまた生命力の点で断然の存在だったのだろう。
冒頭にて「荒れた」としたがそれは予想する側の見解においての結果なだけで実は今の一定レベルの競走馬のスピードはさして差はない可能性が高い。
そして昨今の経済状況により繁殖目的だった牝馬も馬主にとっては貴重な戦力とならざるを得ない。
牝馬のレベルアップは一定の馬に留まらず全馬に渡って底上げされているから我々予想する側は頭を悩ませる。11着までが1分32秒台で走破しているのが如実に物語っている。もはや1マイル1分32秒台の争いでは傑出した能力馬同士の争いにならず1分31秒台にならなければハッキリとした差は出ないものと考えた方がよい。
ヴィクトリアマイルそのものは勿論、G1レースだから評価に足りるレースだが国内の主要のG1レースに比べれば牝馬同士のレースだから「格」という点では高くない。
国内トップクラスのオルフェーヴルやジェンティルドンナでもなく前走では牝馬同士相手に惨敗していたヴィルシーナやホエールキャプチャがこの様なレース結果になるのだから一昔前の時計(スピード)感覚ではいけない。
これはこれから行われるオークスやダービー、安田記念も一緒だろう。
東京競馬場の様な全馬がほどなくスピード能力を出し切れるコースならば今の競走馬は思われるほど差は出ないものと心得た方がいい。