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2013/10/06 18:49
京都大賞典回顧
ゴールドシップ陣営にとって、これから秋競馬の展望を楽しみにしていた競馬ファンにとっては最悪の結末だった。ジャパンカップでは余計に厳しい、という結果だったと思う。
今回の2分22秒台はすでに20年前のメジロマックイーンや13年前のサンエムエックスのマークしている。
当然、当時とは比べようもないくらい日本馬のレベルは底上げされている。とてつもない速い決着時計でもないだろう。
問題なのは中身。前述したメジロマックイーンやサンエムエックスの様に2400mのG1レースを勝った事がない様な馬でも2分22秒台が出てしまうようなコース(東京コースではまずあり得ないだろう)だから時計は評価にならない。中身だ。
レースラップは1600mまでは1分36.9秒。しかしそこからが速かった。1800mは1分48秒。2000m通過は1分59秒。2200mは2分10.9秒。
このレースの流れを作ったのは誰あろうゴールドシップが坂の頂上から自ら動いていって作り出した流れ。ゴールドシップは自ら動き他馬の肉を切り骨を絶つつもりだったのが自ら作り出した流れに巻き込まれていったのだ。
上がり800mは46.0秒。勝ったヒットザターゲットの上がり600mは34.0秒。これも近代競馬からすれば特別、速くはない。ゴールドシップは大凡走に近い34.8秒。
昨年のJC、オルフェーヴルやジェンティルドンナは上がり32秒台で抜け出してマッチレース。
キズナやエピファネイアもダービーでそれぞれ33.5、33.9秒。
東京コースの様な高速ラップを刻み、尚且つ強烈な瞬発力を必要とするコースで真っ先に脱落するのはゴールドシップだろう。
一昔前の優秀なステイヤーの定義をスタミナがあり長い距離が得意、切れないがバテない末脚、速い時計の対応に不向きとするならば正しくゴールドシップでありステイヤーの枠を越えられない優秀なステイヤーと決定づける一戦だったように感じた。
もちろん高速馬場や上がりの速い時計に不向きなのは十分予想された。それでも2400mがチャンピオンシップディスタンスとされる以上、これから対戦相手となるオルフェーヴルやキズナが2400mのスペシャリストである以上、言い訳や泣き言は許されない状況であったはずだ。
強者が凱旋門賞に挑戦する時代になり国内に留まる馬の評価を考えた時、ファンサイドから見れば1歩、力関係で劣る馬が国内に留まっていると捕らえてしまう。
プロ野球はダルビッシュ投手が海外で頑張っている。しかし国内でも楽天の田中投手が素晴らしい成績を納めている。
海外でいい成績を上げるという事はその国のレベルの高さを示すという事だから国内に留まる者はある意味、国外で頑張る者以上に成果を残さなければ身近で応援しているファンに白けてそっぽを向かれるであろう。
ゴールドシップや陣営に罪はないが正直、かなりガッカリな内容だった。