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2014/04/07 11:40
2014クラシック展望(牡馬)PART7
今回は有力馬紹介のラスト、世代きっての個性派バンドワゴンについてです。各陣営としては、若駒時代の競馬を教える段階では特に控える競馬に重きを置きがちですので、こういったデビュー当初から逃げ一辺倒な馬はクラシック路線ではそう多くないですし、実績を残してこの時期に有力馬として位置づけられるほどの逃げ馬はかなり珍しいのではないかと思います。
一昔前に日本ダービーが30頭立てくらいで行われていた頃は、短距離馬だろうが何だろうがとにかく出れたら出るという風潮が現在以上に強く、前走クリスタルCみたいな馬も平気で出走してきていたようです。そうすると当然ですが、いつものノリでスタートと同時に一気に行きたがってしまって、前半一人旅して後半ズブズブ・・・という馬が毎年のようにいたらしく、そんな馬たちが「勝つ実力はないけどテレビに映って目立つために大逃げを打つ」と言って揶揄されたのが元で、テレビ馬という言葉が生まれたそうですね。そして広い意味でその他の重賞などでも、大逃げする馬を同じようにテレビ馬と呼ぶようになったんだとさ
っていうお話を小さい頃、親戚のおじさんに聞きました。そしてそのとき居間のテレビに映っていたのは、1996年日本ダービー。低評価を覆し、まんまと逃げ切って2冠達成したサニーブライアンでした。
さて、バンドワゴン。
初めて敗れてしまった前走のきさらぎ賞を自分なりに分析してみましたが、どうにも腑に落ちないレースぶりで、この馬の実力を発揮できていなかったように思えます。
そもそもテンの脚はあまり早いタイプではない(なんとなくですがスタート後のトビが他馬より大きく見え、加速がつきにくいのでは?と言う見解)ですが、それにしてもきさらぎ賞のスタートのラップ13.0は中距離重賞としては余りにも遅すぎます。明け3歳ですし逃げたい馬がいなくて落ち着いてしまうケースも多々あるのかも知れませんが、それまでの2戦を楽に逃げ切り勝ちしているこの馬がいながら13.0というのは、目を疑うほど遅いとさえ思いました。ちなみに、武豊騎手に手が替わってからのトウケイヘイローが13.0以上のラップを刻んだレースは、完全に出遅れた中山記念以外に一度もありません。あの極悪馬場の札幌記念とスタート後にコーナーに入る天皇賞(秋)でも12.6ですから、きさらぎ賞の13.0というラップがものすごく遅いと言うことは、ある程度ご理解いただけると思います。
実際にレース映像を見てみると、この馬は大きく出遅れたわけでもないのに積極的にハナを切ろうとはしていません。和田騎手のアクションに注目しても、大して促している様子もなく、かと言って番手の競馬を試すために抑えたいようにも見えず、よく分からないけど結局はスピードに乗って先頭を走ることになっています。和田騎手のレース後のコメントでは「自分の競馬はできた」と言うことですが、これもまたミステリーに拍車をかけます。笑
個人的な見解ですが、普通にスタートが決まった時点でもっと押していけばすんなりハナにたつことができ、それまでのレースのように気持ちよくマイペースで逃げて直線で脚を使えたのではないでしょうか。もしスムーズに行っていれば逃げ切れていたかも知れません。あのきさらぎ賞の結果だけで、この馬の底が見えたと軽視してしまうのは早計でしょう。(要するに前走は出遅れにより度外視!)
しかし皐月賞においては、前走のように1番人気ということはまずないでしょう。これはこの馬にとっては好都合です。人気薄の方が楽に逃がしてもらいやすいというのはもちろんですが、父のホワイトマズル産駒はイングランディーレやアサクサキングス、シルポートなどのように、人気を落としての激走が目立ちます。
もし多くのファンが、前走の敗戦によってこの馬は重賞では通用しないと見て、本番で評価が急落するようならかえって大きく狙ってみたいという一頭です。(アンカツやノリならトーセンスターダムの脚を計ったとか言われてまた人気するんだろうけど。笑)
もしも全盛期の中館騎手や大西騎手のような往年の逃げの名手が鞍上だったり、坂路の申し子と呼ばれたミホノブルボンばりのスパルタ調教でパワーに磨きをかけてテンの瞬発力がついたらとんでもない化け物になるんじゃないか、などとさえ考えてしまうようなスケールを感じさせる逃げ馬です。ぜひ本番では万全の体調で思い切り力を発揮して欲しいと思います。
次回は最終回として、改めて全体をまとめて見てみたいと思います!
いつの間にか皐月賞の登録まで済んでしまって焦ってます。笑
訂正・・・サニーブライアンは97年のクラシック世代でした。失礼いたしました。
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ワイドボックスさん
タコライスさん
ご指摘ありがとうございます!
完全にミスでした。大変失礼いたしました。
今後ともよろしくお願いいたします! -
タコライスさん
サニーブライアンは1997年です。1996年は和製ラムタラ。
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ワイドボックスさん
競馬王しんちゃんさん
ありがとうございます!
飛ばす馬がいるとレース自体も駆け引きなどいろいろな要素が絡みやすくなって面白くなりますよね。
スローのヨーイドンばかりではつまらないですからバンドファンとしても競馬ファンとしても行って欲しいですね。 -
競馬王しんちゃんさん
こんばんは
バンドワゴンに行って楽しませてもらいたいですね(*゚▽゚*) -
ワイドボックスさん
競馬王しんちゃんさん、ジャガリコライトさん
ありがとうございます!
やはりスタートの遅さは気掛かりですよね。
出脚がつかなければサニーブライアンの皐月賞のようなイメージで2番手から早め先頭と言う競馬も、和田騎手の得意パターンだと思うので前走で試せたら良かったかなと思ったりもします。
でもやはり、行ってこそと言う感じもあるので、本音は悔いなく行ききって欲しいと言うところですね。 -
ジャガリコライトさん
バンドワゴンはニの脚は早いがスタートが遅い事が中山の2000Mでどうか。
ハナにこだわればどうしても脚を使う、他の有力馬の中にスムーズな競馬をするのがいれば、坂を上がった所で捕まえられてしまうかな、という見解です。
ただやはり行き切ってこその馬だと思いますし、ファンもそれを観たいのではないでしょうか。 -
ジャガリコライトさんがいいね!と言っています。
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競馬王しんちゃんさんがいいね!と言っています。
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ワイドボックスさん
起死回生さん
ありがとうございます!
なんでも、今ではG1などで当たり前になったコールの元祖だとか?
この馬もとにかく思い切り悔いのないレースをして欲しいですね。 -
起死回生さんがいいね!と言っています。