スマートフォン版へ

マイページ

66件のひとこと日記があります。

<< 完治で復帰はならなかったけど、... ひとこと日記一覧 あゝテンポイント −悲運の名馬ー... >>

2015/10/15 18:04

泣くな!テンポイント=涙で蹄を濡らすな=

余命5年と言われての癌闘病中に、3頭しかいない愛馬の2頭が脚の故障でターフを去りました。残念無念ですが、競走馬が経済動物である以上致し方ない事なのでしょう。それは50年もの競馬暦で充分すぎるほど承知していることですが、何故私が生死をさ迷う中で続けて2頭もの愛馬を見送ることになったのかが引っかかります。この場面での競馬ファンのありようについて、長年の持論を心残りなく述べて下さいと、愛するお馬さんたちに後押しされているのかなと、、、。
私が繰り返し言う「心無い競馬ファン」とは、いわゆる動物好きを信条に物を言う人に多いです。「目が可愛い」とか、「馬はターフのアスリート」とか、お馬さんをどこまで理解して言っているのか疑問で、殆どが擬人化して、自分なりのお馬さん像を押し付けてものを言っているとしか思えません。
競馬場はお馬さんにとっては戦場です。したがってお馬さんにとってはアスリートなんて綺麗ごとで応援される場面ではありません。まさに死と隣り合わせの過酷な戦場そのものです。脚の故障はそのまま名誉の戦死を意味します。「よくやった、よくがんばった、ありがとう」がお馬さんに贈る言葉です。馬主さんには、懇ろに弔って欲しいです。
多くの競馬ファンはテンポイントにこの真逆を強いました。競馬サークルとしても初めての経験だったと思います。幾つかの成功例を楯にした多くの競馬ファンの強い要望に押されて主治医の反対を押し切って無謀な手術を強行しました。「ファンあっての競馬」「競走馬は経済動物」が総ての悲劇の始まりでした。苦しんで、苦しんで、テンポイントは亡くなりました。
心無い競馬ファンはテンポイントの苦しみをどこまで理解していたのだろうか、疑問です。
「よく頑張った、ありがとう」で、良かったのだろうか、私は大きな疑問を持ちました。救いは、キーストンも歌に残ったように、テンポイントも二つの歌を残しました。
一つはデューク・エイセスの「悲運の名馬 あゝテンポイント」、もう一つが伊勢功一の「涙で蹄を濡らすな 泣くな!テンポイント」です。今回はあまり知られていない伊勢功一の「泣くな!テンポイント」を紹介して終わりとします。

    泣くな!テンポイント  =涙で蹄(ひずめ)を濡らすな=
                               藤 公之介 作詞

    大きな涙を 溜めていた目が 忘れられない
     走りたいのに 走り通せず つらかったろう 
      閉じたまぶたの この裏側を 栗毛が走る
       りりしい姿が 見えない風を 追いかけて行く

    ああ テンポイント 涙で蹄(ひずめ)を濡らすな
    ああ テンポイント もういいんだ もういいんだよ

    お前のしぐさの ひとつひとつが 忘れられない
     首をかしげた そのまなざしは 何を語るのか
      見上げる空に 十一の星 お前のものさ
       淋しくなったら いななけばいい 月に向かって

    ああ テンポイント 涙で蹄(ひずめ)を濡らすな
    ああ テンポイント もういいんだ もういいんだよ

お気に入り一括登録
  • テンポイント
  • キーストン
  • エイセス

いいね! ファイト!

  • ダビスタ牧場厩務員さん

    私も確かに競走馬は人間の生活のための経済動物というか、商用動物であるから仕方ないと思うのですが、思うように成績を上げれなくても人間になついて家族の一員のような馬だったり、走るのは苦手だが、頭の良い馬もいるのでしょう。しかし、勝てないから殺すとかの安易な考え方はやめてほしいと思います。また、私達は馬券や一口馬主としての利益だけを優先する考え方を改める必要がるあるのかも知れません。

    2015/10/16 08:06 ブロック

  • ダビスタ牧場厩務員さん

    私は競馬デビューが遅いため、テンポイントをリアルタイムで見ることはできませんでした。私の場合はサンエイサンキュ−を思い出します。今では2歳時の阪神3歳牝馬Sでのニシノフラワーとの激闘。凄かったですね。レ−スで予後不良になるまでの18ケ月で17戦もの戦いを強いられました。馬主さんの欲深さと見栄により殺されたようなものです。ダイナサンキューの血を引き継ぐべき牝馬だったのです。1600m〜1800mぐらいまでに限定して大事に使ったら、どんなに素晴らしい成績を残せたかと思います。


    2015/10/16 07:24 ブロック