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2013/05/03 23:00

砂上の楼閣

9回表にそれは起こった。

勝負は既に決していた。

10−1と日本ハムが大量リード。
今日の試合で3本塁打を放っていた中田翔が5打席目のバッターボックスに入ろうとした。

その時、ライトスタンドの日本ハムファンを凌駕する大声援が、レフトスタンドから上がったのである!
「持って来い、持って来い、中田!」
その大歓声は、レフトから飛び火するように球場全体へと広がっていく。

何が起こった?

楽天ファンでほぼ一色のはずの球場全体が、にわか中田翔ファンと変わったのだ。

トライク!バッターアウト!

ベンチへ引き上げる中田翔に、球場全体からまたまた拍手喝采が起こる。

最後は9回裏にレフトの守備に向かう中田翔を今度は正面からクリムゾンレッドのファンが大歓声でお迎えだ。

「中田〜!、中田〜!」

ライトの日本ハムファンが「嘲笑」していた。

連日の大敗で、抑え切れない怒りから相手のヒーローを半ばヤケぎみに応援したにしても、その行為は「異常」に見えた。

以前に楽天の指揮を執った野村監督が、「仙台のファンは温かい…」と言った。

温かい…?いや違う。

この地域は以前は巨人の独壇場であった。

楽天がこの地域に新規参入する前は、あの「V9」「球界の盟主」「王、長嶋」「原、江川」「松井、桑田、清原…」で有名な巨人を応援し続けた。

いわば「王道を行くチーム」「強いチームを応援する」のが常道の地域。
その一端が垣間見えた気がした。

怒りに我慢がならぬなら、自らのチームにぶつければいい。
腹が立つなら、自らのチームを野次ればいい。

敵に声援を送る今日のような行為は、ファンとして裏切りだ。(前人未踏の大記録を達成した場合は、これにあたらない。)

9年間で積み上げて来たものが、実は砂上の楼閣だったと思った。

レフトスタンドの楽天応援団には失望した。


(※あくまでも、個人的見解です。個々の意見を大切に尊重して下さい。)

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