男の約束

５月２２日。対巨人１回戦をおらは観戦した。

超満員の観客の中、楽天は勝利を収め、おらは巨人に勝った余韻に浸っていた□

マー君とマギーの場内一周（ウイニング・ラン）が終わり、友人と帰ろうとすると、出口の一角で女性達が誰かを囲んでいる。

｢ん？誰だべなや？｣
おらは感じるオーラに近づいた。
そこには、ベガルタ仙台FW赤嶺真吾選手がいた
男女の友人４人ほどが一緒の様子だった

｢あ、あれ赤嶺でねぇか？赤嶺だべ｣
｢めっちゃ、かっこいいなや｣
｢写真撮らせて貰うべ｣
赤嶺選手は快諾してくれた。
写真を撮ってくれたのは、赤嶺選手の連れの男性。
｢近すぎて入らないかも。もっと近づいて…｣

おらと赤嶺選手はぴったりと身体を密接した。
｢もっと近づいて…｣
おらは気が遠くなりそうだったべ。
｢あうっ。おら赤嶺選手さ抱かれてるもういい。きつく抱いてけろ…｣
パシャッ

｢あ、ありがとうございましたべ！おら応援してるべ。頑張ってけろ！清水さ勝ってけろ！｣

おらはそう言って赤嶺選手と握手した□
｢ありがとう。頑張ります。絶対勝ちます｣

赤嶺選手の手はちょうどよい大きさで、温かく、柔らかく感じた□

紳士的に対応してくれる赤嶺選手に、おらは感動した□

｢おらと約束したんだ。きっと次は勝ってくれっぺ！｣

３日後、ベガルタ仙台は清水エスパルスを相手に０対２で敗れ、１０位に転落した…