競馬物語　?日本ダービー　マカヒキ?

※マカヒキ視点でお送りします！


遂にダービーがやってきた。

オレが、頂点に立って見せる。


皐月は外から追い込んだが２着。
俺からしても、正直距離は足りなかったと思っている。

風もびゅーびゅー吹いてて、リオンディーズなんか外に吹っ飛んでスピネルとダイヤモンドに迷惑かけてたしな(笑)
ロブソン君なんてリオンディーズに詰め寄って怒ってたそうだし！

オレは幸運だったのかも。不利受けなかったし。
勝ったディーマジェスティも強かった。

でも、ダービーなら。ダービーなら！

父さんに続いて、ダービーなら！


栗東で調教する。
満足いく調教ができた。
自信をもっていけるぜ。

前日に東京競馬に到着。ふわふわした気分もあるが、引き締まった気分だ。

一日ぐっすり休んでさあパドックがやってきた。
一頭眩しいのがいる。アジュールローズか。

ダイヤモンドも相変わらずかっこいいし。

おっ、一頭暴れてるのはイモータルか。

マジェスティも伝統のバトンを受け継いでるからな。本気っぽい。

マジェスティはイスラ先輩やフェノーメノ先輩から伝統のバトンを受け継いだんだった。


でもオレだって本馬場入場もうまくいったし、勝てそうだ！



ファンファーレがなって、スタートが切られる。

外のほうにふらふらしてるのはブレイブスマッシュだな。

前にはダイヤモンドがいる。

オレをぴったりつけてきたのはマジェスティか。ヴァンキッシュランもいるな。
ロークエは自分のペースで走れてないな。
オーディンも来たか。

マイネルハニーが逃げている。
スピネルは前に行ったな。

オレはちょうどいいペースで走れてる。

さあ直線に入ってきた。

マイネルハニーも思ったよりいい逃げができてたみたいだ。
スピネルも抜けてくる。

前が開かねぇ。せっかく抜け出そうとしてるのに・・・！

そして前が開いた。残りは少しだ。

スピネルを抜いた。イモータルも抜いた。マジェスティはまだ来てない。一気に抜け出しを図る。

残りわずか、一気にオレは抜け出した。

しかしその瞬間、外からきれいなフォームで追い込んできた馬がいた。

ダイヤモンドだ。

オレはとにかくがむしゃらに走った。走って、走って、とにかく走った。
一瞬ダイヤモンドに抜かれかけた。

と、そのとき。

オレの後ろに金色の影が見えた。
「頑張れ」背中を押してくれた気がした。

「うぉぉぉぉぉぉぉ！」
がむしゃらに、ただ走った。

そしてゴールに駆け込んだ。
とりあえずダイヤモンドと握手。
オレが勝ったように見えたが、どうか！？

運命の写真判定。祈った。

そして・・・・・１着　３　２着　８。

涙がこらえられなかった。
天を仰いだ。とにかく嬉しかった。
でも涙はみんなに見せたくなかった。

ダートコースから、芝コースへ向かう道が開けた。

あぁ、オレがダービー馬か・・・・！

そして、金色の影の正体も、分かった気がした。


「ありがとうございます。カネヒキリ先輩・・・」

天に感謝を告げ、観客にお辞儀をしながら、ダービーの優勝のうれしさを噛みしめながら、ウイニングランを行った。