ばんえい記念に思う。

　今年もばんえい記念の週がやって来る。という事はばんえい競馬のシーズンがとりあえずひと段落つく。
　ご存じの方も多いと思うけど、このばんえい記念は重量１トンを背負うばんえい競馬最大のレースです。（即ち世界最大のレースでもある）このレースに出すだけでも陣営にとっては一つの名誉。そしてこのばんえい競馬に携わるすべての関係者にとっても名誉な事である。

　ばんえい競馬は数年前まで閉鎖との闘いでもあった。平場の１着賞金８万円なんて事もあったけど、何とか歯を食いしばって頑張ってきた。これは２、３０年前のトップジョッキーの年収が２５００万円位だったのが、この年あたりは５５０万円位になってしまった事でもわかる。その波はばんえい記念にもやってきていたけど、ばんえい競馬の賞金だけは維持しようとして減額された３００万円の賞金に寄付金を足して５００万円にした、なんて事もあったりした。
（今はばんえい競馬も黒字化し始めていて、もうそんな事はしばらくはないと思う。）

　ばんえい記念というのはそれだけのイベントなのである。だから全馬ゴールにたどり着くまでは皆さん歓声を送り続けるし、レース終了した後は拍手喝采に湧く。そんなレースである。
　しかしながら、昨年はこのシーンは見られなかった。そう、あの馬の競走中止があったから。でも私は思うんです。正直ばんえい記念のニュータカラコマを出すのは今年の３月２４日をもって終わりにして欲しい。あれは超絶レアケース。あのレースに出走を決めたからには完走をするというのはばんえい競馬に携わるものすべての目標。彼はその中で最後の力を振り絞っただけ。

　だから「可哀想だった」という言葉が一番腹立たしい。彼は一生懸命に宿命を全うしただけである。だからもう１年経過したのでこの話題はなしにして欲しい。
　
　今年はばんえい記念関連のイベントや広告が増加しているように感じる。この前、東京でやってたばんえい競馬のイベントがあったり、スポーツ新聞紙でも１面広告を出したりしていた。これも今の帯広市、ばんえい競馬がある程度安定経営が出来ている一つの証でもあるだろう。とても楽しみである。

　私は切に祈っている。今年は昨年と違った拍手喝さいのなかで全馬完走してくれる事を・・・・・。

　長文失礼しました。