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2018/05/08 11:07
自ら吹かせてこその風(5/5Tフランケル・サナコ5/6サラドリーム)
さてと、明けて1月後半かな?レーツェルが鼻出血して頓挫し、牡牝共にクラシックへのラインが完全に断ち切れたと思った瞬間から、俺のPOGは、いまだあがき続ける未勝利くんや遅咲きちゃんたちを愛でて暮らすっつう、穏やかな日々へシフトするつもりでいたわけですが..あれよあれよと言う間に色々が整って、この5月まで、まさかの思いもしなかった夢を見る時間をもらえた気がします。
レーツェル、立て直してのフローラS、トライアルへの再挑戦あり。ダービー馬の息子にして弟でもあるディープインラヴ、1勝馬の身ながらの青葉賞チャレンジあり。いずれも厚い能力馬達の隙間をぬうことはできませんでしたが..(レーツェルは直前またも発症で結局は出走ならず)。そしてその夢の時間のクライマックスとなった今週。ドラフト1位で選んだ、ウオッカ、そしてフランケルの息子、タニノフランケルが挑む、京都新聞杯。
この楽しみを更なるものとさせたのは、ディープインラヴとタニノフランケル共に逃げ馬であること。奇襲でかすかな隙間からダービーの権利を狙うのに、この攻め型だからこそ、こんなにワクワクできるのだと改めて思いました。ディープインラヴは想定通り逃げに逃げ、最後は捕まって馬群に沈む潔い幕引きを自ら演出、実に清々しい思いにさせてくれました。さあ今度は君の番だぜ、我がエース!
そうなのだ。この勝負、風は自分が吹かせてこそのもの..逃げろ!ベテラン幸Jを背に3枠5番の絶好枠で勝負に臨んだタニノフランケル。武器である思い切りのいいスタートを切った瞬間は俺の脳裏に彼の巻き起こした風の音が聞こえた気さえしました..が直後、大きく躓き、何とか持ち直すもののダッシュのつかぬまま4番手を周回、リズムを作り出せぬ流れの中、直線を向くと同時に戦線から離脱していきました。タニノフランケル、17着、殿負け。
振り返れば、スタート後コンマ数秒で、三つ指を揃えて頭を下げたような躓きが「ごめんね」と言ってくれてるようで、何とも愛おしいやら切ないやら。もちろんまともに逃走に成功してたとしても、勝てたなんてとても言えませんが...。
俺は君を一番に選んで本当によかったです。ゆっくり休んで秋に向かおう。夢を見させてくれてありがとう。
俺の春のクラシックはこれにて完全に終了。
さあ、後は勝ちに向かい走り続ける指名っ子達を応援しよう。今週は未勝利を走る娘が2頭。
「サナコ」5/5京都4R芝1400。2歳6月のデビューは3着になり勝ち上りもすぐと思っていたが、戦いを重ねるごとに着順を落としていき3戦目はダート替わりで惨敗15着。鞍上を川田Jから荻野極Jとし芝に戻しての仕切り直し4戦目...すんなり出て外目を好位で回る、後は勝つだけの競馬にしか見えなかったが、直線まったく伸びずに後退、13着。
これは厳しいなぁ...ダメジャー産駒の仕上がりの早さで2歳時に抜けとくべきだったと言う、機会を完全に失ったように今さらながら思える負け方。いや..まだまだぁ!3か月半ぶりをまずは叩いたところに過ぎん。次で立て直そうっ!
「サラドリーム」5/6新潟芝1000。ちっちゃい彼女がそこから尚減りに減らして400キロそこそこで力を振り絞った勝負をかけた前走では0.2秒たらぬ2着。勝ち負けになったとは言え悲壮感しか残らぬ結果から1月。太平洋側から日本海側のローカルに舞台を移しての4戦目。直線スプリント戦に活路を見いだせるか。いや、それよりも戦いに耐えうる体に戻せたのか?
サラドリーム、前走から10キロ以上増やしての420キロジャストで参戦。鞍上は継続して嶋田J。コース得意、ハンデありの藤田女史が人気で間違いなく強敵。更に不利な内枠5番。でも渾身の調整をしてくれた陣営のためにもここはやったろう。突き抜けようぜ!
用意ドン!ポーンと出ると外枠からグイグイ前を行く菜七子プリンシアブラスカを見ながら、ジリジリ芝のいい外へ寄る展開。スパッと脚もついたので自分より外をすんなり被せられたし、前で突っつかれる人気馬を見ながら、自分は息を入れられるなかなかの運び。後は抜け出しだけ..で残り200からもう一度用意ドン!更に外へ行きながら叩き合って前に出ると最後はそのまま押し切って勝ったぁ!実にきれいなマーク&ゴー!
嶋田J談「体が戻り、厩舎がうまく仕上げてくれたので、ミスしなければ勝てると思ってた。結果を出せてよかった。」ありがとう。今年3勝目おめでとう。
そうだよね。まだまだシーズンが終わったわけじゃない。それぞれにはそれぞれの戦いが続いてる。微かでも風はいろんなところで吹いている。