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2014/11/17 16:40
アッシュの時間 まだプロローグ
もう偉大な兄達だの、宿命だの、重圧だの..わかりきったことはいいよね。僕だって、まだ2歳の子にあれこれ背負わせてむごいなぁ..とか、アッシュはアッシュでオルフェやドリジャじゃぁないんだから..とか、わかったような口ききながら、必ずどこかであれこれイメージを重ねてるし、走ればいつだって期待しちゃうもの。そんなちっちゃい場所にこの子がいないのはもう十分理解した。こっちはゴチャゴチャ言わずに、勝てっ!アッシュゴールド!勝てなくても今日も魅せてっ!アッシュゴールド!て思ってていいんだよね。
と、言ってないフリしながら思いっきり感傷的な言葉を吐きつつ、アッシュ+池江軍団(ゾエJ含)の破天荒なチャレンジを、ドッキドキしながらむかえるのであった。
新馬戦のソエ+展開不向きでの6着、一転、次走で後方一気の迫力ある初勝利..そして3戦目はいきなりのG2デイリー杯2歳S 芝1600..。並みの馬なら鼻で笑っちゃうようなローテーションなんだろうなぁ。「回ってくるだけのレースして出走記念にすんの?」って。
でも池江先生曰く「今の状態なら重賞だろうと勝ち負けだよ。」だって。もっと言えば、もう未勝利取った瞬間から、チラチラ年内の2歳チャンピオン挑戦の話が出てるみたいだもんなぁ。この子には短い..とか言われながらずっと1600mにこだわり続ける理由があるんだよね。あ、てかね。僕、今さらながらなんだけど、わかったような気がすんのよ。
アッシュゴールドの動向って、レース前後は過熱どころか沸点ぶっちぎりの話題になるのはもちろんのこと、調教の逐一、すごく小柄だから馬体重の変動の逐一だけでまわりの耳目を集めるよね。で、素人で単純なオイラは皆々様の熱い議論をチロチロ覗き見ちゃあ、あーだこーだ感情を、いちいち昂ぶらせてるわけだけれども..。
池江軍団は、まったくもってクールに状況を見ながらアッシュの予定を進めてるよね。当たり前だわ、どの厩舎だってそうだわって叱られそうな気がするけど、なんかこう..違うんですわ。あらゆる人の期待とは無関係..やることをやるだけ..って距離を置いているんじゃなくて、そのまわり全部の熱もわかりきった上で、アッシュだけをジッと見てるって言うか..。まったくうまく言えないけど、池江先生(他厩舎の皆様)と池添騎手に、僕のアッシュに思う夢も全部任せ切っていいって思えるのですわ、ほんと(それこそ当たり前のことって叱られそうだけどね)。この子に関しては、応援して押し上げてるってより、こっちがあのちっちゃい背中に、なんだか安心して乗せてもらってるみたい。
と、散々前ふったところで、レースの結果はあっさりと行こうっ。
回避されたのかたまたまなのか、なんとこの2歳限定重賞の出走は全9頭。相手は上がり32秒台の鬼脚を繰り出すハーツクライ産駒ナヴィオン(2勝)、負けなし(2勝)+同じく33秒台のキレを持つチチカステナンゴ産駒ケツァルテナンゴと言うところ。その両雄が2枠1枠におさまり、アッシュが大外8枠9番。
聞いた話だと、パドックで心配されるほどカリカリしてたらしいアッシュ。池添騎手は後ろから行くことを公言(なのかな?)している..少頭数で出走馬の脚色からもスローペース必至。おまけにカリカリアッシュをなだめながらの教育競馬宣言??それでも直線で解き放つ競馬をするのか?同じスタイルで完成度は上と評価される1番人気ナヴィオンに挑むのか?
真っ向から挑みましたわ。スタート、よくはないけどとりあえず出て(映像観てたら、アッシュ最後におさまって、ちょっとはけてく係の人をチラッと見てた..の瞬間にゲート開いて、ああって前向いて出たような感じ)、池添Jはぐっと下げてく。下がってく内になんとなくいい感じになったが、案の定スローペースで、今度は上り坂の時点でスルスルと上がって行く。内で好位にいたナヴィオンを見ながらグッとギアをあげたタガノエスプレッソを前に置いての4コーナー、直線に入って一気に加速。スパートの駆け引きにはならず、目指す相手も変わったが、ちっこいのがめちゃくちゃ大跳びで追撃開始。上がり一番の脚を繰り出しながら(33.6だそうです)飛んでくる飛んでくる。一気に並ぶ..ところでアッシュの方が脚が止まった..みたいに見えるタガノエスプレッソ(岩田J)の粘り..そのまま半馬身及ばずの2着。やられたぁっ!でも頑張ったっ!
池添J談「最低限の仕事(賞金積み)はできた。まだこれからの馬。」次は2歳頂点への挑戦だ。
うん、背中から振り落とされないように僕もしがみついて行こう!
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