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2017/05/07 14:28
NHKマイル その2 ハイスピード決着というのは実は・・・
みなさんマイルの強さってのをちょっと画一的に考えすぎですよ!
展開によってころころ変わります。
大前提として優秀なサラブレッドは、スタミナがあり余っている状態でならば、200m
いわゆる「1ハロン」ですが、10秒を切ってきます。これはG1レースに出てくる馬なら
まあ、出せます。1ハロンくらいはね。
人間の100メートルに置き換えていいですよ。
さてマイルで驚愕のレコードっていうとどんなもんですか?
ダノンシャンティが1.31.4を記録したときに上位の馬たちは軒並みその後パンク気味で
だめになっちゃいましたよね?あんなところでしょうかね?
つまり91.4秒。これってハロン何秒平均くらいですかね?まあスタートの1ハロンは
スピードゼロからの発車なので、そこを11.7位はどうしてもかかるとすると・・・
91.4-11.7=79.7秒 〜 7ハロンですね。
だから 1ハロン平均が = 79.7÷7 = 11.4
11.4秒ですよ。
みなさん。これって
1200メートルだと(やっぱりスタートを11.7として)
11.7プラス11.4×5ハロン = 1.08.7
1400メートルだと(上記に11.4足して)
1.08.7 プラス 11.4 = 1.20.1
1800メートルだと(1.31.4に11.4足して)
1.31.4 プラス 11.4 = 1.42.8
まあ、1800の1分42秒台ってのは見たことないですが、1200メートルなんて小倉の未勝利
でも毎日のように出る時計だし、1400メートルも馬場のいい春や秋には19秒台なんかも
お目にかかるわけで、さほど驚くような数字でもない・・・・
そうなんです。1.31.4ってのは一見驚愕の数値に見えるんだけど、上記のような記録の
ちょっと延長にある数字でしかなくて、「速さ」っていう意味では対して時計でもないん
ですよ。
何がすごい、というかきついのかっていうと「息の入らないペースの持続ハロン数」
なんです。実は7ハロンは何とかなるんです。結構。でも8ハロンから一気にきついですよ。
それはなぜか?と問われても科学的に立証できるノウハウはないんだけど、これまでの
レースの歴史を見ているとそうとしか思えない。
で、重要なのはここから・・・
確かに1.31.4ってのはめったにお目にかかれない記録なんだけれども、この時期の東京
競馬場の馬場状態であれば、
それなりの肉体をもったオープン馬が、それなりの鍛錬をして、それなりのコンディショ
ニングを整えてきて、「平均的な速いスピード」で淡々と飛ばしつつけると出せちゃうん
ですっ!!!
ただし途中に10秒台とかが一回でも挟まったりしたらだめ。その1ハロンで心臓に負担が
一気に上がってガタガタになってばてるから・・・
で、ここが最も重要
そういう争いになったら、ラストは11.5を持続できるかどうかのギリギリのところにな
っていてゴール前はもう顎が上がって次のハロンは12秒後半くらいになる感じのレース
展開なので・・・
「こういう全体時計においては、どれだけすぐれたスーパーホースでも、もはや11秒
前半とか10秒後半の切れ味をゴール前で繰り出す余力は残っていない」
ってことなんです。つまりそれなりのスピードさえもった持続力タイプが飛ばし続けると
スーパー切れ味なんか繰り出せないから「見た目に強い馬」でもコロッと負けるんです!