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2017/10/29 12:48
天皇賞・秋特集 その4 2000メートルでの武豊
最近の日本のマイルは
条件レースでも1分32秒台を軽く出してくる馬が多く、
もはや、G1なら
31秒台が当たり前で
世界レコードは、
レオアクィブの
1.30.7
もはや、時計なんて馬の力を図る尺度にはならないんだけど、以下は注意が必要なこと
■そうは言っても、どれだけ馬場に恵まれて、どれだけペースに恵まれても
2000メートル
1分55秒台で走るのは、どんな馬でも無理そうだ。
■仮に
1分56秒が
能力発揮の国内限界値とすると、最適ペースは、
11.5〜6
だろう。つまり、このラップの積み重ねのマイル通過の(スタートは、スピード0からの加速期間あるので、12秒強で加算)タイムは
1.32.5
ってことになる。
ここから
11.5〜6を2ハロン続けての
上がり二ハロン
23.0〜2
引き直した上がり三ハロン
34.5〜8
で、1分56秒付近が可能になるってこと。
そして、このタイムは、
必ずしも日本一の中距離馬とは言えないトーセンジョーダンが記録したように、
そしてまた、マイル王と呼ばれる馬たちは、楽々(上がり11秒台で)
1.32.5を
1秒も下回るタイムでマイルを勝っているように、
2000メートルで、流れさえ向いてくれれば、
ちんたらペースに慣れた中距離一線級組を一蹴することは、出来るってこと。
いや、もっと踏み込んで言えば、
マイル〜2000の重賞で、常に掲示板に載れている馬ならば、
流れ次第で勝ちはある
ってこと。
こういう中で、先手を取り、レースを支配し、弱い馬のペースに絶対に持ち込まない能力というか、腕が武豊にはあるってこと。
オグリキャップを封じたスーパークリーク、失格にはなったけど、大差で後続をちぎり捨てたメジロマックイーン、そして、日本競馬をスピード競馬に変えてしまったサンデーサイレンス(他の産駒が記録するのが一苦労のラップを楽々叩き出す)劇場で、エアグルーヴでこれを封殺してしまった魔術(二着〜4着は全部SS!)
まさにこの人の真骨頂だろう。
そして、SS産駒ばかりになって、生半可な切れ味、スピード封殺では無理と見るや、
死なばもろとも
と言っていいような
究極のサラブレッド
サイレンススズカ
を育ててしまった。不運にもレース中の事故で同馬の天皇賞・秋ぶっちぎりは拝めなかったが、
結局は武豊騎手が日本競馬の中距離を支配してる構図がわかるだろう。
そして!
そして、さっきも言及したが、
強ければ鍛えて、飛ばして、ぶっちぎればいいのだ!
というのが、机上で言うほど簡単ではないことを、この馬が改めて競馬関係者に教えてくれたと思ってる。
ある意味スローペースが横行するのは、競馬主催者、関係者側の経済合理性の意味でも、手塩に育てたわが子のような可愛い馬を守りたいという観点からも、言わば必然なのだ。