4046件のひとこと日記があります。
2017/11/25 07:50
ジャパンカップ特集その27 これまでと今回の違い
前回投稿のコンマレベルの推定タイムに、大した意味はありません。
概ねそのゾーンで走れる総合スタミナがあるよ、って程度の尺度でしかなくて、そのタイムのコンマの綾で序列が決まるってことじゃないです。
引っかからずに自分自身でペースを作れる馬は、その最高推定タイム、というかスタミナの出し方を自分に有利なようにあやつれるけど、
後方でがっちり抑えて他の馬のペース任せに依存する馬は、
ハロン平均が11.8〜9の
淡々ペースにならない限りは、不利
ってこと。前がブレーキを踏めば必要以上に馬を引っ張って、ロスは大きくなるし、突然の再加速も、同様。踏み遅れるし、馬の行きたいタイミングでなければ、スムーズ加速も無理。
これまで言ってきたように
キタサンブラックのスタートの入りは、13秒台越え(昨年のジャパンカップ)だったり、道中必ず、12秒台後半から13秒の緩めの連続ラップを挟んだりで
武豊騎手のやりたいように後続はやられていたし、
何よりリアル選手権距離G1クラスは少なかったと思ってる。
前回投稿で見てもらったとおり
G1水準クラスの
2.22.5水準
(今の馬場レベルならプラス1秒の2.23.5程度)
に達していた馬自体、サトノクラウンくらいしかいなかった。
その水準に僅かに劣るレベルにいるのが、サトノダイヤモンド、マカヒキってところ。あとはいない。
だからこそ、サトノダイヤモンドやサトノクラウンは、有馬記念、宝塚記念できっちりとキタサンブラックを仕留められている。
もちろんキタサンブラックの体調もあるんだろうけど。
キタサンブラックのG1内訳を見ればわかる。
6勝のうち、半分の3勝は、
3000〜3200メートルの
総合スタミナ戦
保守本流のダービー馬がロンシャンの凱旋門に思いを馳せ、スピード寄りの中距離馬は、香港、ドバイに転戦してしまう今、一体、菊花や天皇賞春に選手権距離志向のG1馬は出てるのか?
そこを細かく語るのは控えるが、私は、
選手権距離においては、一歩足りないカレンミロティックに完全にゴール寸前で負け競馬になった昨年の春の天皇賞春こそが、今の3000メートル超クラスのG1出走馬の選手権距離におけるレベルを物語っていると思う。
もちろん今年の春の天皇賞のスーパーレコードは、素晴らしく賞賛に値するが、それは総合スタミナ面においてのもの。サトノダイヤモンドとの小差の4着に選手権距離G1では今一歩のアドマイヤデウスがいて、彼の記録もまた、スーパーレコードとほとんど遜色なかったことを認識したい。
よって、キタサンブラックが、今回のこの選手権距離の舞台で
■上昇一途のダービー馬レイデオロ
■無双状態に入った本気のデムーロが、本格化しつつある素質馬サトノクラウン
■世界一ナンバーワンクラスのボウマンで大変身をとげるかもしれないシュヴァルグラン
■復活の気配漂う最強世代ダービー馬マカヒキ
■史上最強馬の娘にして、オークスを歴代ナンバーツーの好時計で勝った今回53キロ軽量で臨むソウルスターリング
を迎え撃つにあたり、参考にしていい実績G1は、あくまで字面上の距離では、
昨年のジャパンカップ
でしかなく、他の2戦は、
今年からG1昇格したものの、春の始動戦で選手権距離の強豪が揃ったとは言い難いサンケイ大阪杯と、時計も上がりも史上ブッチギリで遅い例外的位置づけの秋の天皇賞。前者は2着が選手権距離G1勝ち負け経験ないステファノス、3着も同様にヤマカツエースであることから、2400〜2500でどんとこいの実績にはならないだろう。秋の天皇賞については、これまで執拗にコメントしたとおり、走破距離とはかけ離れた総合スタミナ戦になってしまった。
-
■東京・良馬場の高速時計での瞬発力勝負では、まだ未知なる可能性を残すシャケトラ(母父シングスピール)