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2017/12/23 18:42
有馬記念特集その6 シビアに勝ちに行く豊、だからこそ厳しい流れ
キタサンブラックは、ここで引退
サブちゃんの想い
そして後の疲労残りを考えなくていい陣営の仕上げ、そして豊かの騎乗
フルにキタサンブラックの持ち味を活かすレースが展開されるのは間違いない。
これが、このレースを読み解く上でとても大切な前提です。
皆さんは、サラブレッドの強さについて、馬のフィジカル特製と絡めて、レースの展開やペースから
「今回の流れはこの馬に有利」
って、語れる知見をお持ちですか?
私は多分あります。
完璧ではないけど、そこそこあります。
全ては語れませんが今回ポイントになることを少し話しますよ。
一瞬の切れ味
とか、
長くいい脚
っていう馬の強さ、脚質を表現する言葉がありますよね。
おそらく、ほとんどの方は
キタサンブラックは、長くいい脚を使いそうだ!
ということは、わかると思います。
一瞬の脚ってのは、どういうものかというと、わたしは騎手のゴーサインがあった瞬間に
如実に走り方を変えられる
ことだと思います。直線見てれば分かりますよ。身体が沈み込み、前脚を、より前に伸ばそうというフォームに変わり、脚の単位時間当たりの回転数が上がる。
あの能力に必要がなのは、たぶん身体の柔らかさであり、そして、そういう調教を覚えて、レースでの実際にパフォーマンスにつなげることのできる従順さだったりするんでしょうね。
キタサンブラックについていえば、その直線で、如実にフォームが、脚の回転数が
一瞬の脚モードに変わる
っていう意味での強さはないでしょうね。それは間違いなくないと思う。
じゃあ、なんで、強いのか?
ですが、めちゃくちゃスタミナがあるから!
としか言いようがないんですね。
例えばこういうことですよ。
直線の残りで数頭の馬がほぼ同じ位置からゴールを目指しているとします。
そこに至るまで、どの馬も余力を残していたとしますね。その場合、勝つのは一瞬の脚が優れている馬です。
これは100パーセント間違いない。当たり前ですよね。説明の必要が無い。
ただし、こんどは、そこに至るまで、どの馬も相当のスタミナを消費していたとしますよね?
そうすると、一瞬の脚って、無酸素運動ゾーンのパワーを必要とするんですが、厳しいペースにおいては、既にその無酸素エネルギーを使い切ってしまった後か、あるいは、そのラストの局面で無酸素エネルギーを使い切ることで、抜け出した後で
パッタリ
止まる可能性があるんです。
おそらく有酸素運動は、ハロン12秒チョイをカバーできるにすぎないので、このラップを下回る分は、無酸素エネルギーで、不足分を補てんしている。
だから、一瞬の脚を持っている馬が、最期の最期、
物凄い脚を繰り出した後で
ばったりと止まるシーン
が、稀に起きるわけです。
例えば
オルフェーヴルが凱旋門賞で、ソレミアにゴール前で差し返されたのは、典型的ですよ!
あれ、誰もが
オルフェーヴルぶっちぎりや!
って、思ったでしょ?それくらい衝撃的な脚だった。
でも最期ぶち抜けた後で、苦しがって内によれて、ラチにぶつかって、
その後何1つビッグレースに縁のない、本当に大したことのない
ソレミアに差されたわけ。
あれが一瞬の脚ってやつで、長くいい脚のが、爆発的な一瞬の脚に勝てる理由があのオルフェーヴルを負かしたソレミアの戦いにこそある。
そしてキタサンブラックには、それができるってこと。