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2017/12/23 21:47
【加筆】有馬記念特集その10 武豊の思惑
ジャパンカップにおいて、武豊は、ほぼ私と同じことを考えていたと思う。
つまり
ジャパンカップを勝つには(勝てるかどうかは別にして)、
レイデオロの一瞬の脚を封殺するしかなく、全体ペースの底上げをするしかない!前年同様スローに持ち込めば、レイデオロの加速力に一気にやられる。
結果、全体を2分23秒台に持ち込んだので完璧なラップだったと思う。
実際には、レイデオロに差されてはしまったが、レイデオロの顎は上がっていたし、武豊はキタサンブラックのあの時点でのベストパフォーマンスを引き出したと思う。
ただし、仕上げと乗り方については、あくまで
有馬記念への途中
でしかなく、ジャパンカップだけを勝つことを目的とすれば、追い切りは、もう少し追い込んだはずだし、武豊も、もうワンランク上のペースアップだったかもしれない。
そこまで、踏み込まなかったのは、しつこいようだが、
祭り=有馬記念
に備えたということ。
それは、サブちゃんにとって、この国の競馬の伝統の、年の瀬の祭りであると共に、
厩舎や騎手にとっても惜別の引退試合でもあり、
そして、何より
この有馬記念という、馬のベストコンディションなどまったく無視した極寒の時期の、真のチャンピオンを決めるにはあまりにトリッキーで、実力馬の取りこぼしがありがちなコースでの異種格闘技戦の様相を呈しているが故に、
各カテゴリーのチャンピオンは、ここを最大目標にしにくいことに加え、
ジャパンカップや、天皇賞よりも、機動力・先行力のある馬に利があるが故に
最後の晴れ姿
を日本中、満天下にお披露目するには、最高のステージということで納得づくで、周到なコンディショニングをしてきたし、それ故のジャパンカップのラップでもあったと。
ただし、
ただし、
武豊の計算外だったのは、インタビューでも発言していたように
「シュヴァルグランって、あんな強かったの?」
って、発言。
皆様はこの最大ポイントを、レース前に、私が殊更強調したのは、よく覚えておいでかと思います。私にはわかっていました。シュヴァルグランがキタサンブラックに先着するであろうことが。
それを予見できないのは、福永騎手の過大評価なんですよ。その見識が狂ったまんまだと、
つまり、シュヴァルグランの前回はフロック、だとか、キタサンブラックの蹄鉄がレース中に外れたからだ、とか
本質でないところに原因を見出そうとすると、何かがズレて予想が進んで行くはず。もっとも、武豊は、軌道修正していて、私が言ってるのは競馬マスコミの予想と、それをもとにする競馬ファンのことです。
武豊にしてみれば、スワーヴリチャード、シュヴァルグランの2騎のハーツクライの子たちに、
かつてディープインパクトで、無敗の3冠制覇の後、無敗で有馬記念制圧を狙った際に、それを阻んだハーツクライの子に
またまた立ちはだかられるという
なんとも運命的な今年のフィナーレなわけですね。