競輪
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2016/11/27 20:40
積み重ねた信頼関係
今日のジャパンＣは見応えのある好レース。
本命は違う馬（シュヴァルグラン）ではあったのですが、
馬券を抜きにしてレース前からの注目は
キタサンブラック＆武豊のコンビがどんなレースをするのかに尽きる…
という思いでレースを見ようと決めていました。
競馬の予想番組を色々と見るにつれ、
キタサンブラックと武豊騎手のコンビが逃げるのはほぼ確実。
しかしながら過去のジャパンＣや天皇賞（秋）のレースを見ていても、
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さらにこの秋の府中の馬場は明らかに差し有利の力の居る馬場。
内は伸び切れず１番人気でラチを頼る競馬は望めそうにない。
スローに落とし過ぎれば切れのある馬が、
ペースが速過ぎれば決め脚のある馬が虎視眈眈。
作戦は解りやすくても
それを実行するのが簡単ではないことが解るだけに
その一点に注目しながらのレース観戦でした。
結果はご覧の通り…
ではあるのですが、
改めて思い起こしてみてもやはり単純な逃げ切りではないのだと思っています。
そもそも単純なレースなんて一つもないのですけれど。
ただただ単純にペースを刻んでいた訳ではないのでしょう。
２分２５秒のレースの中で
数多くの一瞬一瞬の中に実に様々な考えと思いを巡らせ、
そしてその一つ一つに対処した結果なのだと思います。
早めに競りかけて来る馬がいたら…
掛かって並んでくる馬がいたら…
自身のパートナーの手応えと脚は…
ライバル達の使えそうな脚は…
スタートから１〜２コーナー、
向こう正面
３コーナー〜４コーナー、
そして最後の直線。
パートナーと心を通わせ会話しながらも、
後ろに控えるライバルたちの動きや雰囲気、
そしてプレッシャーを感じながら
おそらく様々な可能性を頭に置きながら一瞬たりとも油断し気を抜くことなく、
レースを進め続け
そしてゴールを先頭で駆け抜けることに成功したのでしょうね。
パートナーに少しでも不安があれば、
まずは力を出し切ることに全力を注ぐもの。
しかしながら何の不安もなかったことが、
相手全てに心を配れる鞍上の余裕を生んだのだと思います。
そしてその不安を打ち消したのは、
ここまでの過程全てでは無いけれど
共にコンビを組み創り上げてきた信頼関係と経験とそして馬自身の力強い成長。
これぞプロのレースなのだと感じました。
全ての騎手が勝つために
レースの中の一瞬一瞬で実に様々なことを考え取捨選択しながら戦っています。
“勝つための競馬”
の選択肢は決して一つしかない固定されたものではなく、
結果としてに正解が一つしかないだけのこと。
それすらレース前から答えが決まっている訳ではありません。
一つの思惑や動きがまた別の思惑や動きを生み、
それが数え切れないほどに積もり積み重なった結果がゴールに現れる…
グリーンチャンネルの解説者が
「ムーア騎手は勝ちに行った」と言っていたけれど、
それは正解であり間違いでもあると思う。
勝ちに行く方法はそれぞれ無数にあり、
ムーアがあそこに居なければまた別の展開が待っていたかもしれない。
その騎乗を褒めることはあっても良いけれど、
だからと言って他の騎乗を責めるべきではない。
何よりも今日はキタサンブラックと武豊のコンビの走りが、
自身を強く輝かせながら、
時を進めるに連れ
その他の勝つ可能性を限りなくゼロに近づけることに成功した…
そんな素晴らしい走りだったと賞賛したい。
だからこそまた次のレースが楽しみになる。
今日と同じことをすれば勝てるという保証はどこにも無い。
舞台も変われば力も調子も展開もそのすべてが変わる。
次への戦いはすでに始まっている。
今年最後の大一番・有馬記念が待ち遠しいですね(^^)
- ジャパン
- シュヴァルグラン
- キタサンブラック
- イバル
