競輪
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2015/04/19 11:00
二頭の桜花賞馬
レッツゴードンキとの出会いは、札幌記念公開調教が行われた日の札幌競馬場でした。ホエールキャプチャやハープスターといった有名馬が調教を終えた頃、今週の新馬戦出走馬としてスクリーンに映し出されていたのをはっきり覚えています。特徴的な名前で、両脇に馬を従え、堂々と歩く栗毛の馬は強く印象に残りました。よもやその牝馬が（この時は名前からして牡馬だと思っていたのですが）後の桜花賞馬だと、一体誰が予想できたでしょうか。
彼女が札幌記念当日の新馬戦を見事勝利で飾った数時間後、その年の桜花賞馬ハープスターが、ゴールドシップら強力なライバルたちを一蹴し、大歓声の中先頭でゴール板を駆け抜けていました。8月24日の札幌で、偶然にも二頭の桜花賞馬が輝かしい勝利を収めていたのは、なんという偶然だろうと今にして思います。
桜花賞でのレース運びが二頭で両極端に異なるというのも面白いものです。ハープスターは直線を向いても最後方、届くのかと心配された所を一気に17頭ごぼう抜き。目の覚める様な追い込みでした。かたや先日の桜花賞では、レッツゴードンキが作り出した「魔のペース」に飲まれ後続は全く見せ場を作れず、彼女はそのまま4馬身差の鮮やかな逃げ切り勝ち。「さあ進もう、ドンキホーテのように」という馬名意味に当てはめるならば、勇猛果敢に突撃する騎士と、幻影を追う騎士のさらに後ろを追いかけるしかできなかった哀れな従者ということになるでしょうか。
新馬戦での勝ち星の後、積極的に重賞挑戦を続け、必ず3着以内に入り込んでいたレッツゴードンキ。阪神JFなど、あと一歩のところで悔しい思いをしてきましたが、大一番で素晴らしいタイトルをものにしてくれました。応援してきた馬が、こうして嬉しい勝利をあげる瞬間を目にすることができるから、競馬観戦は胸が高鳴るのです。
- レッツゴードンキ
- ホエールキャプチャ
- ハープスター
- ゴールドシップ
- イバル
- ドンキホーテ
