競輪
9件のひとこと日記があります。
2018/05/05 22:29
おめでとう、レインボーライン��
そして迎えた2度目の天皇賞（春）。昨年とは異なり、レインボーラインは主役の一頭として臨みました。本命不在と言われる古馬長距離路線で、キタサンブラックの後継に名乗りを上げるのは一体どの馬か。1番人気は昨年のジャパンカップでキタサンブラックを下し、念願の初G1タイトルを手に入れたシュヴァルグラン。レインボーラインは堂々の2番人気に推されました。3番人気に上がり馬のガンコ、4番人気がクリンチャーでした。よもやG1で2番人気に支持される日が来ようとは……多くの人々がレインボーラインに夢を託していると思えるだけでも、胸が熱くなりました。指定席は確保していましたが、より多くの歓声が聞こえるスタンドで臨場感を味わいたいと思い、ゴール前の2階席あたりで立ち見で観戦していました。
レースは序盤から逃げ宣言のヤマカツライデンが今年も引っ張り、マイペースの逃げに持ち込む展開。二週目の向正面でレースが動き、有力馬が前へと押し寄せる中、岩田騎手とレインボーラインはじっと後方で待機していました。直線へ向いて馬群がバラける中をぐんぐんと加速し、内へと潜り込んでいくレインボーライン。あの走りならばゴールに届く！そう感じた瞬間に「行けー！！」と思わず叫んでいました。競馬場で叫んだのはこれが初めてです。心を揺さぶられると、人は自然と声が出てくるものなのだと、初めて実感できました。そしてゴール板の前、確実にアタマ差で差し切ったことが目に焼きついた時、涙があふれてきました。何度も何度も挑戦して、ついに掴み取った栄光の勝利。ようやく彼がG1馬になったのだと、喜びが溢れたのも束の間、岩田騎手が下馬している姿が目に飛び込んできたのです。すぐさま首から下げていた双眼鏡を手に取り、そこからはずっとレインボーラインの様子を祈るような気持ちで見ていました。長年競馬を見ていれば、レース中の故障が何に繋がるか、想像したくなくても思い至ってしまいます。神様どうか、命だけは……そう願わずにはいられませんでした。
その後のインタビューや表彰式の様子も見ていましたが、とにかく彼の無事だけが気がかりであまり聞きとることができませんでした。この日の京都競馬場では全レース終了後にファンと騎手との集いが開かれ、その冒頭に天皇賞（春）の騎手による回顧が行われるとのことで、もしかするとレインボーラインの続報が聞けるかもしれないと緑の広場へ赴きました。その場には岩田騎手も来てくれていて、「そんなに重症ではないんですよね？」「今は様子見って感じですか？」との問いに「まあ……」「はい、様子見……ですね」という答えでした。それからしばらくして、Twitterで検索をかけていると「レインボーラインは右前肢跛行と診断された」というJRAからの発表があり、そこでようやく、すぐさま命にかかわる状態ではないということに、息がつけたという感じでした。その後の精密検査でもまだ正確な診断には至っていませんが、ともかく命に別条は無いというそれだけで、本当に良かったと思います。
新馬戦からずっとレインボーラインの走る姿を応援し続けてきた自分にとって、彼は人生の中の宝物のような存在です。そんな彼が脚を怪我してしまっているという現状は、非常につらいものではありますが、それでも、自分の限界を超えてまで掴んだ春の盾という栄光を褒めてあげたい気持ちでいっぱいです。
G1初勝利、おめでとう、レインボーライン。
レース後からいろんな感情が溢れすぎて、言うことができていなかった言葉です。天皇賞でのレインボーラインの走りは、多くの人の感動を呼び起こしました。人の心を動かす走りができる馬は、それだけで名馬たり得ると思います。間違いなく、レインボーラインは歴史に刻まれる名馬の中の一頭です。
いまだに、レース映像を見るたびに涙が溢れてきます。どうしてそこまで頑張ることができるのだろう。その答えは彼にしか分かりませんが、きっとレインボーラインは自分の中の「一番になりたい」という思いと、周りの人間たちの「一番になってほしい」という思いを呼応させることができるのではないかと思うのです。「真面目な頑張り屋さん」「根性で走る馬」という関係者様方の評価は、そんなところから来ているのではないでしょうか。
今後の進退についてはまだ分かりませんが、どのような結論になったとしても、レインボーラインのためになるものであれば良いと思います。再びターフに戻ってきてくれるなら、その時は今まで以上の思いを込めて応援します。これからもずっとずっと、大好きだよ、レインボーライン！
- レインボーライン
- キタサンブラック
- シュヴァルグラン
- ガンコ
- クリンチャー
- ヤマカツライデン
