ダイユウサクの思い出

１９９１年有馬記念

私はまだ弱冠ハタチ
当時田舎から上京しＷ大の学生をしていた私は
ごく普通のどこにでもいる学生だった

今はどうか分からないけど
高校までやっていたスポーツに区切りをつけ
テニスサークルなんぞに所属していた

サークル内の恋愛は盛んだ
ただ真面目な学生も多く奥手な感じの仲間も多かった

そんな中
一人の同級生が浪人して１つ年上だったので
２１歳にしてようやく彼女ができた

彼も中国地方から上京しどちらかと言うと奥手なタイプだった

彼女の名前は今は逆にほぼ絶滅している定番の名前
ユウコだった

最初は隠して付き合い初めたようだったけど
少しずつまわりにバレてきて
その年の冬にはなんとなく俺も知ることになった

まだ有馬記念というものを
ほんとにうっすらしか知らず馬券も購入したことなんてなかった

はっきりとは覚えていないが
開催日が１２／２２だったことを考えると
自分にもできた１年前から付き合っていた彼女に
新宿でクリスマスプレゼントを買いに行ってたんだと思う

当時は指輪とかをプレゼントするのが定番みたいな感じだったので
おそらく学生らしく丸井とかで探したりしていた。

アルタ前では有馬記念の放送が流れていた
今ほどマナーもよくない時代だったので段差に新聞を敷いて
場所取りし座って見てるも大勢いた

１着ダイユウサク

えっ！！

俺の友人の名前はダイサクだった
彼女の名前はユウコ

何かとてつもない衝撃を受けた

あの日が人生において
私がクズになる最初の岐路だったと思う

それまでは競馬にはあんまり興味のない
ごく平凡な学生だったから