両雄、現る。?スペシャルウィーク PART1?

1998年の第65回日本ダービー。
悲願のダービー制覇に燃える天才武豊を背に、2着ボールドエンペラーに6馬身差を付けゴール板を駆け抜けたスペシャルウィーク。

その後、菊花賞、ジャパンカップと同世代のライバルにたて続けに敗北を喫し復活をかけた翌年。AJCC、阪神大賞典、天皇賞春と3連勝で同期の2冠馬セイウンスカイ、前年の天皇賞馬メジロブライトを完封。そして宝塚記念でとうとう宿敵グラスワンダーとの初対決を迎えた。

4コーナーで早くも先頭に立ったスペシャルウィーク。そしてスペシャルウィーク1頭に相手を絞ったグラスワンダー。2頭の一騎討ちを誰もが期待したが勝負は一瞬で決した。並ぶ間も無くグラスワンダーがスペシャルウィークを差し切り、3馬身差を付けて2頭の宝塚記念は終わった。

この結果を持って秋に予定されていた凱旋門賞への遠征を断念、この年での引退が発表された。この瞬間からスペシャルウィーク最大の目標は打倒グラスワンダーとなった。