気になる馬の血統、続き

＜ミコラソン＞
父ダイワメジャー　母父トニービン
父ダイワメジャーは厳しい、イメージ的にもデータ的にも重賞クラスの活躍馬はギリギリ2000mまでくらいに出ているので大舞台で戦えるほどのスタミナが付けられるかは疑問。
母父トニービンは、菊花賞で持っている馬がいれば買い理由になるってくらいに菊花向けの血。
さらに祖母はパシフィカス。
つまり、伯父にビワハヤヒデとナリタブライアンという2頭もの菊花賞馬がいる。
ブライアンズタイムはともかく、シャルードに長距離イメージはないから、やっぱりパシフィカスのスタミナが優れていると考えます。
そのパシフィカスにトニービンをつけたのが母なのだから、父ダイワメジャーであってもあるいはと思いたいところなんですが、恐ろしいことに、高松宮記念勝ち馬コパノリチャードの血統構成も父ダイワメジャー　母父トニービンなんですよね。
まあ、トニービン自体は短距離にも強いですし、こちらは母母父がカーリアン（ニジンスキー系ですが、どちらかと言うとスタミナよりスピードに出やすい）と言うのはありますが、母母母父はブラッシンググルームとけして軽くない血統でこれなので、ダイワメジャーの影響力はかなり強いと見た方がいいのではと思います。
総評、正直厳しい。確かに、ガチ欧州型の母父なら、重賞入着クラスまでは長距離も出ていますが、なんぼ小粒と言われていても、菊花賞に届くかは微妙だと思います。

＜マッサビエル＞
父ハービンジャー　母父サンデーサイレンス
気になっているのは、なんと言っても、メジロドーベルの孫ってことですね。
ハービンジャー産駒をまとめてやってしまおうかとも思ったのですが、私は、メジロドーベルは直撃世代で末裔から活躍馬が出てくるのは嬉しいので、先に書いてしまいます。
父ハービンジャーは現3歳が初年度なんでまさに未知数の馬です。
ダンジグ系なので、距離がと言う話もありますが、前の日記でも触れたように、欧州ダンジグ系はスタミナと底力を獲得しています（余談ですが、サドラーズウェルズは日本やアメリカでスピードを獲得しつつあります）
ハービンジャーの父ダンシリの産駒を見ても、欧州クラシックディスタンスで通用する馬が出ているので、安易に長距離ダメと切って捨てるのは早計に思えます。
母父はサンデーサイレンスですが、サンデーは父なら母系、母父なら父系の力を引き出す傾向にあるので、サンデー自体に高い長距離適正があるわけではないですが、素直に加点。少なくとも減点はないでしょう。
全体的にスピードはつけてくれますが、活躍できる能力を持った子供でも必ずしもキレを付加してくれるわけではないのが悩みどころ。
母母父はメジロライアン、その父はアンバーシャダイでスタミナは十分と見ます。
そもそも、この馬というか、メジロドーベルはかなり古いメジロ牝系の末裔で、古い日本の牝系はスタミナと底力を伝える傾向にあるので、牝系全体でスタミナは十分と思えます。
総評、ハービンジャーがよほど影響力の強い中距離以下の種牡馬でない限り、血統的にスタミナ不足は考えにくいです。
あとは地力勝負だと思います。

そういえば、ミコラソンを書いていて思いましたが、キズナがディープ×ストームキャットでダービー勝ってるのは、パシフィカスの牝系と近親なのが大きいのかもしれません。
パシフィカスに比べると、父がストームキャットな分スタミナでは劣るかもしれませんが、それでもキズナは母母父ダマスカス、母母母父ドナテロ系とかなり重い感じですからね。
対して、リアルスティールは母母父ミスプロ、母母母父ヌレイエフと軽快な印象（ヌレイエフはパントルセレブルなんかも出してますが、本質的には短距離型かと）
同じ、ディープ×ストームキャットでもこの差なのかなと思いました。