803件のひとこと日記があります。
2014/07/01 21:27
羽生、防衛に死角なし(その2)
この日は土曜日で、東京競馬場でレース観戦しながら、スマホを手に取ってニコニコ生放送の棋聖戦中継を観ていた。簡単に言うとマルチ観戦。
16:30の時点では羽生さんの攻めが切れ模様で森内さんがかなり優位に立っていた。正直、このまま森内さんが押しきって待望の反撃からこのシリーズ初勝利かと思っていた。
どこから流れがおかしくなったのかはライブではなかなかわからない。昨日週間将棋を買ってきて読んでみると「面倒を見た棋風通りの一着から流れが変わると」あったので97手目の▲4五歩を△同金と取って4四の銀を責めたあたりかなと自分はそう思っている。
そこから▲3三歩△同金▲7三歩成△同角▲3三銀成△同玉▲6四歩と進んで角を封じ込めておいて、その後決定的になったのは▲6三歩成から▲3二金と角を捕獲したあたり。
そして▲7一角と王手飛車をかけて△4四銀に飛車を取らずに▲3三銀!俺ならすぐに飛車を取ってしまうけどね(^_^;)よくよく考えるとすぐに▲8二角成は角(または馬)のラインが後手玉からそれるので詰めろにならない。
7六にいた銀を6七、5六と活用していって、最後は▲4五銀打と縛って羽生さんの勝利となった。「玉の腹から銀を打て」という格言通りの手だね。
一見すると後手玉は広く、持ち駒もあるし受かるように見えるんだけど、次に▲4四角成以下の詰めろでそれを受けるのは▲8二角成と飛車を取られると即詰みはないものの、今度こそ受けがなくなる。例えば投了図で△4三歩は▲4七銀と金を取っておけば△同とは▲3六金の一手詰みだし、△4五玉とするのも▲4六金△5四玉▲6四とまでの詰み。角や金で詰めろを受けるのは▲8二角成と飛車を取られて一手一手の寄り。また△6二歩もやはり▲8二角成で△4三歩や3四金打は▲4七銀で△同とは▲4六金までなので△4五金だが▲3二飛車△3三銀▲4六金△同金▲同馬△4四玉▲4二飛成△4三金▲4五金までの詰みがあって受けなしなので投了もやむなしといったところ。
今期の羽生さんは例年にも増して勢いが止まらない。先の名人戦からこの棋聖戦、そして竜王戦ランキング1組優勝など、ここまで10戦負けなしだ。今年は残る永世竜王の資格を獲りに来ていると思う。
年間勝率が7割を切ると不調だとと言われるからね(^_^;)
通算の勝敗数は1280ー489、勝率は0.72357。
1991年から実に23年間もの間、何かしらのタイトルを持っている。96年2月に史上初の7大タイトル独占、12年にはNHK杯を4年連続10回目の優勝でこれまた史上初の名誉NHK杯選手権者の資格を得た。
7月からは王位戦7番勝負も控えている(挑戦者は木村一基八段)
王位戦をニコニコ生放送でやっていないのが本当に残念だ(T_T)
他のタイトル戦はすべてニコ生でやっているのになぜ?だけど、たぶん地方新聞の3社連合だからではと思う(゜д゜)
ちなみに王座戦5番勝負は9〜10月、竜王戦7番勝負は10〜12月